[ オピニオン ]
(2019/6/17 05:00)
昼ご飯はさっと外食で済ます。この頃ちょっといいもの、うまいものとなるとたちまち1000円を超えるのは悩みどころ。昼ご飯で1000円を超えるとなると、サラリーマンにとってはぜいたくだろう。
例えばそば。そのぜいたくな価格水準を超えるような店は、やはりうまい。そばはかつお節の香りがぷんと立つ関東風の方がうまいようで、また癖になる。
いくら十割だ、手打ちだ、とそば自体がいいものでも、つゆの味が締まらないととぼけた、ぼんやりした味になる。関西方面のわが町では、そのぼんやりした味に出くわすことも多いので要注意だ。いきおいまた、同じ店ののれんをくぐることが多くなる。
別に張り込まなくとも、立ち食いならば立ち食いなりのうまさがあるのがそばだ。東京では町のあちこちに立ち食いがあり、キャッチーすぎて下品なほどのかつおだしの香りを漂わせているのが今は懐かしい。トッピングの定番は断固コロッケとちくわ天。
高級店であっても、すしやフレンチと比べればそばの値段はたかがしれている。元々がファストフードの気軽さの中で心豊かさになれて、奥深くてうんちくの種にもなる。そばはサラリーマンにとって友達のようなグルメかもしれない。
(2019/6/17 05:00)