[ ICT ]
(2019/7/18 07:00)
【ロイター時事】米マイクロソフトと通信大手AT&Tは17日、クラウド分野での提携で合意したと発表した。AT&Tは、マイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」を導入するとともに、26万8000人の従業員の多くがビジネスツール「マイクロソフト365」を利用する。
両社は、「エッジコンピューティング」と呼ばれる分野でも協力。AT&Tの第5世代通信規格(5G)とマイクロソフトの技術を組み合わせ、データ送受信の遅れを最小限にする必要のあるドローン向け管制システムなどに応用する。関係筋によると、提携は複数年に及び、20億ドル強に相当する。
アマゾン・ドッド・コムの「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」からクラウド市場のシェアを奪いたいマイクロソフトにとって、クラウドサービスをAT&Tに優先的に提供する立場を確保した今回の提携は、大きな勝利となる。
AT&T幹部によれば、携帯などの通信サービスが同社の事業の中核であることは今後も変わらないが、今回の提携は他の事業については他社のデータセンターに大きく依存する形へAT&Tを根本的に変化させるという。
マイクロソフトにとっては、エッジコンピューティングサービスを売るパートナーを手に入れたことにもなる。このサービスによって、データ収集センサーを備えた機械のある工場や、在庫管理のためセンサーやカメラを設置した小売店向けのソフト開発が促進される。
(2019/7/18 07:00)