[ 科学技術・大学 ]

【電子版】仕事奪われるならどっち?「生意気な若造」vs「ロボット」 欧州研究者が調査

(2019/8/8 13:00)

  • ドイツの老人ホームに登場した「ペッパー」(18年11月、ドイツ・フランクフルト=dpa時事)

【ロンドン=時事】職を奪われるのなら、「生意気な若造」のような他人よりもロボットに。欧州の研究者による人間行動学の調査で、ロボットや人工知能(AI)の時代の到来を前にした労働者の複雑な心境が明らかになった。

 オランダ・エラスムス大学のステファノ・パントーニ教授らが約300人の労働者を対象に調査。結果をまとめた論文がオンライン科学誌ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビアに掲載された。

 論文によると、自分の仕事が置き換えられるなら、ロボットがましと回答した割合が約6割だったのに対し、他人の方がいいと考える割合は約4割だった。他人よりもロボットの方が、自尊心が傷つかないためだという。一方で、同僚の仕事が取って代わられるとしたら、ロボットよりも人間を好む傾向が見られた。

 パントーニ教授は「多くの職業が自動化の影響を受けており、今後ますます重要なトピックになるだろう」と述べ、失業者に対する再教育の重要性を指摘した。

 米コンサルティング会社マッキンゼーによると、ロボットやAIの普及で2030年までに全世界で4億人分の仕事が失われる可能性がある。

(2019/8/8 13:00)

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