(2019/9/23 05:00)
大会見守りまで「やり切る」
(総合1から続く)
東北大学大学院理学研究科物理学専攻を修了しました。幼いころから星を観察するのが好きで、宇宙の始まりや物質の成り立ちに関心があり、原子核物理について学びました。加速器施設の実験では、加速した粒子をターゲットにぶつけることにより、どんな粒子ができるかを分析し調べていました。研究では考える過程を大切にし、ストーリー性を持たせた資料づくりや発表を心がけていました。仕事でも相手に納得してもらえるよう論理立てて考えることを意識しています。
東京マラソンは3月に開かれるため、半年前の9―10月頃から本格的に準備が始まります。監視カメラを設置した後も、別の角度や高さに動かしてほしいという要望に応えて調整します。大会主催者とやりとりしながら、顔認証システムの実証実験や気球、リストバンドなどセキュリティー機器の導入をとりまとめています。
仕事をする上での信条は納得するまでやり切ることですが、期限があるため要所を押さえなければいけません。大学時代はじっくり考えるタイプでしたが、仕事では要点を絞りながらやり切らねばならないことに気付きました。東京マラソンでは防犯だけでなく、人が滞留していないかなど運営状況を見守る役割もあります。今後は顧客向けのセキュリティー機器の製品開発にも携わりたいです。
趣味は星や自然の景色を見ることです。望遠鏡を持って蔵王に行き、土星や木星を観察しています。(文=高島里沙、写真=森住貴弘)
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◇セコム 技術開発本部 開発戦略G 冨田翔子(とみた・しょうこ)さん
(2019/9/23 05:00)