新型コロナ／アビガン増産体制進む ＪＮＣは中間体を製造・供給

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ＪＮＣは２７日、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」の中間体を水俣製造所（熊本県水俣市）内のプラントで４月末から製造し、供給すると発表した。富士フイルムからの製造協力要請に対応した。アビガンは新型コロナウイルス感染症の治療効果が期待される。化学メーカー各社はアビガンの原料や中間体、原薬の供給体制を整えている。

アビガンは富士フイルム子会社の富士フイルム富山化学（東京都中央区）が開発。富士フイルムの増産を化学メーカー各社が支える。

デンカは原料となるマロン酸ジエチルの生産を、青海工場（新潟県糸魚川市）で５月に再開。宇部興産は宇部ケミカル工場（山口県宇部市）内で、中間体の製造と供給を始める。

富士化学工業は郷柿沢工場（富山県上市町）で原薬の生産を開始した。カネカは原薬の製造体制を整え、７月に供給を始める。シミックホールディングスは新型コロナ患者を対象とした臨床試験や製造を支援する。