(2020/10/9 05:00)
バックブランド「CWF」
キャニオンワークスは1976年の創業からバックパックなどアウトドア向けの生地が厚く、縫製が難しい製品のOEM(相手先ブランド)を手掛けている。工場には三菱電機の電子パターン縫いミシンが6台など、多様なオーダーに応えられるように設備を揃える。半谷正彦社長は「福島県だけではなく、国内でもアウトドア向けの製品を縫える工場はそう多くない」と自信を口にする。
国内ブランド向けのOEMでは、発注時期が一時的に重なることが多い。そこで受注が減る時期の対策として取り組んだのが、自社バックブランド「CWF」の開発だ。これまでのアウトドア縫製の技術を活かし、丈夫な生地に堅牢な縫製を施し、長く使えるよう設計されているのが特徴。アウトドアから日常までの広い場面での利用をコンセプトにした同ブランドには、シンプルなデザインのトートバッグからクローゼットの代わりになる大型バックパックなど多様なラインナップを取り揃える。特に2万円台のバックパックは人気の商品だ。
自社製品の知名度が向上すると同時に、OEMの受注も伸びている。半谷社長は「自社製品が名刺代わりになり、取引先もどんな製品がつくれるのかイメージしやすくなっているのではないか」と話す。また、社員のモチベーションも向上したという。製造だけではなく、開発やデザインなども手掛けることができる点が働きがいにもつながっている。同社では「CWF」以外にも、釣り人や登山向けのアウトドアブランド「NEL-EPIC(ネルエピック)」、日常使いを想定した「MACOLE(マコール)」のように社員からのアイデアからブランドや商品も生まれた。今後はSNSを使った宣伝にも力を入れいく。
有限会社キャニオンワークス
連載#02
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(2020/10/9 05:00)