(2021/9/24 05:00)
日本人の死因第2位は心疾患。中でも急激に発症し突然死に至る可能性もあるのが急性心筋梗塞。医療・救急の連携で早期のカテーテル治療で命を救えるようになってきた。
東京都の心筋梗塞の死亡率は1982年は20・5%だったが2010年には6%となった。そこに今回のコロナ禍が襲い、循環器救急体制に新たな危機をもたらしている。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)心臓血管内科医師の北原慧さんは、心筋梗塞を発症した患者が同病院に搬送されるまでの時間が「緊急事態宣言の発令前は2・4時間だったのが、発令後は4・1時間に延びた。これに伴い、合併症が増え入院日数も増加している」と指摘する。
心筋梗塞の患者自身がコロナ感染への恐れから受診を控える傾向があり、カテーテル治療を行う病院もコロナで逼迫(ひっぱく)している。北原さんは「心筋梗塞の治療は時間が勝負。遠慮せず、速やかに受診してほしい」と訴える。同時に「病院ごとに感染症や循環器専門など機能の集約化が重要」とも指摘する。
コロナ感染の第5波もようやくピークを越えたようだが油断はならない。来るべき第6波に備え、一人でも多くの命を救う医療体制の整備を急ぎたい。
(2021/9/24 05:00)
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