(2021/9/29 05:00)
10月以降、京阪神地区を中心とするJR西日本の鉄道利用者はその存在のありがたみを実感することになりそうだ。交通系ICカード「ICOCA(イコカ)」エリア内で使用できる普通回数券の発売が9月末で終了する。
複数枚のセット販売で1枚当たりの価格が正規運賃より安くなるのが回数券の特徴。さらに通常の運賃より割安に設定された「電車特定区間」という制度が加わる。
例えば東海道本線京都駅―三ノ宮駅は同区間に設定され、競合する私鉄路線の運賃との価格差も抑えられている。回数券を使えばさらに安い。“始末屋”の関西人は金券ショップでバラ売り回数券を1枚買って使っていた。
ICカードで改札をピッとスムーズに通過する便利さより、現金購入した切符で10円でも安い方がよいという心理。一方でJR西にとっては紙の切符減は券売機の削減のほか環境対応面でも利点がある。コロナ禍も回数券廃止を加速させた。
使用期限は3カ月。発売最終日に購入しても年末までに使い切らなければただの紙切れになる。2022年の年始には金券ショップの店頭から在来線のバラ売り回数券は消える。消費者のささやかな生活防衛手段がなくなるのは寂しい。
(2021/9/29 05:00)
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