(2022/5/3 05:00)
「日本の男性はとても保守的だから、女性の権利をちゃんと憲法に書いておかなければ」。22歳で日本国憲法草案の作成に携わったベアテ・シロタ・ゴードンさん。自伝『1945年のクリスマス』に当時の回想がある
父は著名ピアニストのレオ・シロタ。作曲家の山田耕筰から東京音楽学校(当時)教授に招かれた関係で少女時代を日本で過ごす。終戦直後に連合国軍総司令部(GHQ)民政局員として来日。人権条項の作成を担当する
日本国憲法の施行から75年になるが、男女平等の目安となる女性経営者は1割に満たない。事業承継で親が継がせたい相手は息子が7割弱を占め、娘は1割強との調査結果もある
「女性経営者は会社を従業員も含めみんなのものと考え、従業員や経営理念の継承を大切にする」と、岩手県立大学准教授の近藤信一さん。女性経営者の特性を探り、事業承継に生かす研究をしている
今年はベアテさんの没後10年にあたる。人権条項は原案の41カ条からマッカーサー草案では31カ条に削減されたが、憲法に女性の権利を明記し、日本に「男女平等」の種を植えることができた。きょうは憲法記念日。彼女の日本を思う熱いまなざしに応えなければ。
(2022/5/3 05:00)