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(2022/9/26 05:00)
畜産管理、DXでミスなくす
(総合1から続く) 生まれは大隅半島の中央にある鹿児島県鹿屋市です。かつては畜産が盛んで、祖父母も数頭ながら肉牛を飼育していました。子どものころは牛舎で遊んでいました。
新しい世界を見たかったので、北九州市立大学外国語学部国際関係学科に進学しました。就職はIT分野で先進的な取り組みを行っている地元のYE DIGITALを知り、入社を決めました。ソリューション営業本部に配属され、最初は不良品を検出するAI画像判定サービスを食品メーカーに販売していました。
2021年に養鶏農家から、卵パック内の羽根や汚れなどの異物を判別できないかと相談を受け、畜産に目を向けたのが始まりです。
飼料タンクの残量確認は高所作業が伴う重労働ながら、悪天候でも目視や打音確認を行っており、まずここからデジタル化進めることを会社に提案しました。
既に海外製品の一部が輸入されていましたが高額で、しかも超音波式センサーのためマッシュ(粉体)飼料が測れないという課題がありました。当社製品はタンク内の底と側面の2カ所に赤外線を当てる赤外線センサーを採用し、マッシュも含めたすべての飼料が遠隔で確認できるようになりました。
設置もタンクのふたにマグネットで装着するだけの簡単設計で、情報はクラウドへ送ります。うっかりの飼料枯渇を防ぎますし、発注管理も軽減。商品名は見る餌(フィード)という意味で「ミルフィー」と私が名付けました。
大学時代はバックパッカーで、世界40カ国ほどを巡りました。コロナが落ち着いたらまた出かけたいですね。(文、写真=北九州支局長・大神浩二)
◇YE DIGITAL ソリューション営業本部 蔵薗芽生(くらぞの・めい)さん
(2022/9/26 05:00)