(2022/10/3 05:00)
協同労働は活力のある持続可能な地域社会をつくる土壌となるか。経済効率優先ではなく、顔の見える信頼関係を通じて、労働の本来的な喜びを見いだす。能動的な働き方につなげたい。
協同労働は出資、経営、労働のすべてを組合員が担う。指揮命令系統の下ではなく、志を同じくする仲間が地域課題の解決に汗を流す。そのルールを定めた労働者協同組合法が10月1日に施行された。
映像・デザイン制作の創造集団440Hz(東京都新宿区)は不登校やひきこもりの経験者が起業し株式会社からの移行を予定している。互いの人生を応援しあえる組織にしようと、手間をかけ話し合いの文化を丁寧につくり上げてきた。
社長の石本恵美さんは労働者協同組合の方が組織の文化になじむと考える。原点には自身の不登校体験がある。「人は多様であって、学校のような一つの型にはまらない人がしんどい目にあう社会ではいけない」。
高度経済成長期には企業がコミュニティーの役割を担っていた。だが業績が悪化すれば人員削減も辞さない企業に、そうした役割を期待するのは難しい時代になった。協同労働は組織優先の働き方を人間本位に編み直す希望の萌芽(ほうが)であってほしい。
(2022/10/3 05:00)
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