(2022/10/4 05:00)
ノーベル賞ウィークに突入した。3日の生理学・医学賞に続き、4日は物理学、5日は化学、6日は文学、7日平和、10日経済学の各賞が発表される。これまで日本人で受賞していないのは経済学賞のみ。吉報を待ちたい。
日本人で有力視されているのは米プリンストン大学の清滝信宏教授。英経済学者のジョン・ムーア氏と共同で1997年に発表した「清滝・ムーアモデル」は日本のバブル崩壊を説明する理論で、08年のリーマン・ショックによる金融危機への対応にも貢献したという。
土地など資産の需要縮小が資産の担保価値を下げ、担保価値の下落で金融機関の融資も滞る。こうして陥った不況がさらなる資産価値の下落につながる負の連鎖が、不況長期化を招くことを精緻なモデルで解明した。
バブル崩壊後の日本はというと、台頭する新興国との価格競争に走り、イノベーションを怠ったとも指摘される。それが「失われた20年」とも言われる。
岸田文雄首相はイノベーションの源泉となる基礎研究を強化すると語る。ただ米中に見劣りする研究開発費を大幅に増やすには継続的な経済成長が不可欠。日本の稼ぐ力を強化しつつ日本再生モデルを見つけてもらいたい。
(2022/10/4 05:00)
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