(2022/11/10 05:00)
エジプト北東部のシャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)。27回を重ねる歴史は国際社会が気候変動問題に向き合ってきた軌跡である。
1995年にさかのぼる第1回(COP1)は条約の下での問題解決は不十分との認識が共有され、議定書交渉の開始を決定。2年後のCOP3で開催地の名を冠した「京都議定書」として結実した。
その後も市場メカニズムを活用した削減ルールづくりなどの進展がみられるものの、先進国だけが削減義務を負うことの限界もあらわに。COP21ですべての国が参加する新たな枠組み「パリ協定」がようやく採択された。
今回のCOP27は異常気象による海面上昇や干ばつなど深刻な被害を受けている途上国と、温室効果ガスの多くを排出する先進国による途上国支援の行方が焦点になっている。ドイツなど一部の先進国は独自の資金支援を表明したものの、18日までの日程で途上国が納得できる枠組みを整えられるかは不透明だ。
合意文書の採択までは夜通しの交渉が繰り広げられ、会期延長も珍しくないCOP。危機に対する先進国と途上国の“温度差”は埋まるのか、例年以上の難しい会合となる。
(2022/11/10 05:00)
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