産業春秋／中国が「春節」、恭喜発財！

中国が春節（旧正月）に伴う７連休を迎えている。春節は２２日、休日は２１―２７日。春節前後には延べ２１億人が大移動する。ゼロコロナ政策の終了を受け、３年ぶりに故郷に帰る人も少なくない。コロナ禍に気を配り、家族だんらんの時を過ごしてほしい。

春節では魔よけの爆竹や花火が打ち上げられ、縁起物の赤い灯籠などを飾り付ける。春節の夕食は１年で最も重要な食事とされ、家族円満を意味するあんこ入り団子なども食べるそうだ。

お年玉「紅包」は赤い袋に入れて渡す。幸福を表す「８」や「６」で始まる金額にするケースが多いとか。地方では獅子舞・竜の舞などが演じられ、賑やかに春節を祝う。

春節後はコロナ禍と中国経済の行方が気がかりだ。北京や上海など大都市では感染がピークアウトしたとされる一方、内陸部の医療体制が懸念される。２０２２年に３％にとどまった実質成長率をもって中国経済は底を打ったのか、世界経済に影響するだけに注視したい。

中国は３月に全国人民代表大会（全人代）を開き、内需拡大を軸にした安定重視の経済政策を打ち出すとみられる。恭喜発財（お金に恵まれますように）―。春節のあいさつの一つが叶いますように。