(2023/4/13 05:00)
「外交白書」ではなく「外交青書」―。なぜ「青」なのか。外交青書は1957年に「わが外交の近況」として初めて作成され、86年から「外交青書」が正式名称になったようだ。英国では、行政機関が議会に提出する報告書が青色の表紙で「ブルー・ブック(仮称)」と呼ばれていたことに倣ったという。
2023年版の外交青書は、22年が「歴史の転換期」だったと位置付ける、思わず青ざめる内容。ロシアによるウクライナ侵攻、中ロの軍事的な連携強化に強い懸念が示された。
ウクライナ情勢は「対岸の火事ではない」とし、中国による覇権主義的な動きは「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と表現。中国政府は“中国脅威論”を誇張するものと強く反発する。
国際通貨基金(IMF)によると、ロシアの23年の実質成長率はプラス0・7%と、22年のマイナス2・1%から大きく回復する。中印などがロシアへの経済制裁の抜け道となっている影響が大きい。
外交青書は、ロシアへの経済制裁に消極的な傾向がある新興・途上国「グローバルサウス」への関与も強めるべきと指摘する。岸田文雄首相は大型連休にアフリカを歴訪する。西側陣営の“仲間づくり”に期待したい。
(2023/4/13 05:00)
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