(2023/4/12 05:00)
12日(現地時間)から米ワシントンで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。焦点の一つが深刻化する新興・途上国の債務問題。議長国・インドが中国などの債権国に対し、どこまで債務再編を促せるか注目したい。
コロナ禍からの経済再開とウクライナ情勢がもたらしたインフレを抑制するため、主要国は金融引き締めを講じる。だが通貨安と外貨不足に見舞われた新興・途上国の債務は積み上がり、デフォルト(債務不履行)に陥った国も。
世界銀行によると、途上国の債務返済は2022年に前年比35%増の620億ドル(約8・2兆円)に達し、うち3分の2が中国への返済で占める。“債務のワナ”に陥った例もあり、中国をはじめ債権国が新興・途上国支援に動くのは当然の責務。
中国はスリランカの債務返済を延長するなどの債務再編に応じているものの、取り組みが遅い。ガーナやエチオピアなどの債務再編も合意に向けた歩みを速めたい。
今回のG20も中ロの反発で共同声明の採択は難しそう。2022年4月以降、5回連続で見送られる公算が大きい。だが債務問題では前回会議で進展がみられていた。この分野は分断回避を期待したい。
(2023/4/12 05:00)
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