(2023/7/31 05:00)
円ドル相場が先週末に乱高下した。日銀が28日に長期金利の上限を事実上引き上げたことで日米金利差の縮小が意識され、一時は1ドル=138円台まで円高が進行。だが堅調な米国経済が再認識されると同141円台の円安にあっさり戻った。円の相対的な弱さが浮かび上がる。
日銀は2023年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)上昇率を1・8%から2・5%に上方修正し、長期金利の上昇圧力が強まっていると指摘。0・5%程度だった同金利の上限を1・0%まで事実上許容する。
ただマイナス金利などの大規模緩和は継続する。そのため会合後は「政策の現状維持」と受け止められ円安が進み、会合の正確な内容が市場に広がると一転して円高が加速した。だが長続きせず円安に戻っている。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は26日、米国経済は「景気後退を予想していない」と堅調な景気と雇用に自信を示し、政策金利を0・25%引き上げた。
米国は年内の利上げ停止が市場で指摘され、今以上に円高に向かいやすい環境になる。だが為替相場は日米の金利差だけを要因としない。日本は成長投資の加速で貿易収支を黒字化し、円の実力を高めたい。
(2023/7/31 05:00)
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