産業春秋/インバウンド増を機に観光人材育成を

(2023/8/17 05:00)

中国政府が日本への団体旅行を解禁した。2020年1月に停止して以来、約3年半ぶりとなる。以前は“お得意さん”とも言えた中国人観光客が戻ってくることは、コロナ禍で打撃を受けた観光業界には一見朗報だが、手放しで喜べる状況ではない。

ピークだった19年の訪日外国人客は3188万人で、うち中国が959万人と3割を占めていた。1人当たりの買い物額も、国別で唯一10万円を超えていた。これがコロナ禍で、21年には訪日外国人客数は19年の100分の1以下に落ち込んだ。

東京五輪・パラリンピックが延期・無観客開催となったこともあり、ホテルの廃業も相次いだ。旅行会社、飲食店、土産物店も同様で、観光業界全体の存続が危ぶまれる状況に陥った。

23年に入り、外国人観光客は戻りつつある。しかし、コロナ禍で観光業界を離れた人は多く、元の職場に完全には戻ってこない。

夏休みとなったが、観光地で有名と言われるホテルに宿泊しても、ぎこちない接客に遭ったりする。人手不足は観光業界にとって頭が痛い。ただ観光客が増えれば、需給の関係で旅行代金アップも可能となる。適正な利益を上げ、それを人材確保・育成に生かす時でもある。

(2023/8/17 05:00)

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