(2023/9/12 05:00)
中国政府は国際会議の空気を読んだのだろうか。東アジア首脳会議(サミット)や主要20カ国・地域(G20)サミットで、李強首相は「処理水」をめぐる日本批判を封印した。これら国際会議で、中国に同調する動きがなかったためらしい。
処理水を「核汚染水」と呼び、日本産水産物の輸入停止を決めた中国。国際会議の場で処理水への根拠のないリスクを共有したかったものの、中国の“仲間集め”は不発に終わったようだ。
日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議ではASEANと韓国から処理水に関する発言はなく、東アジアサミットやG20サミットでは李首相による処理水への批判は聞かれなかった。
中国は振り上げた拳の行き場に困っているのではないか。中国の日本批判は、停滞する中国経済への国民の不満をそらすためとも言われる。不毛な対立には早期に終止符を打ちたい。
それまで日本の漁業事業者を支える必要がある。政府は207億円の追加支援を決め、日本貿易振興機構(ジェトロ)は海外の販路開拓に動く。経団連は会員企業に、社員食堂や会議での日本産水産物の積極的な活用を呼びかける。残暑が続く。刺身の回数を増やそうと思う。
(2023/9/12 05:00)
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