(2023/10/30 17:00)
乗用車メーカー8社がまとめた2023年度上期(4―9月)の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同期比7・4%増の1263万9043台だった。コロナ禍の影響がなくなって、半導体不足も緩和しており、3年連続で前年同期を上回った。コロナ禍前の1400万台を超える水準には届かないものの、8社全体の生産・販売は着実に回復している。
メーカー別の上期の世界生産は、三菱自動車、スズキ、ダイハツ工業を除く5社が前年同期を上回った。トヨタ自動車は23年度上期の世界生産と世界販売が、年度の半期として過去最高となった。これまでの半期の最高は世界生産が20年10月―21年3月(20年度下期)の約468万2000台、世界販売が20年度下期の約507万6000台だった。
コロナ禍や半導体不足の状況が改善したことに加え、「北米、欧州などの需要が堅調だったため」(トヨタ)としている。23年度上期の世界販売台数は三菱自を除く7社が前年同期を上回った。
9月単月の8社合計の世界生産台数は、前年同月比2・3%増の233万5451台で、8カ月連続のプラス。海外生産は中国市場の競争激化の影響が続くほか、会社ごとに欧州、東南アジア、パキスタンなどでも減少があり、同2・6%減となった。国内販売は同11・1%増と13カ月連続のプラスだった。
一部に半導体不足の影響が残るものの、8社全体の生産と販売は回復が続いている。トヨタはコロナ禍の影響について「生産・販売の増減要因として出てくるレベルではなくなった」とし、生産を阻害する要因が一部の半導体不足や想定外の事象のみになっているとの見方を示した。
(2023/10/30 17:00)
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