(2023/11/29 12:00)
サンテック(栃木県鹿沼市、中村武史社長)は、内田洋行の子会社。同社向けにオフィスで用いるテーブル型ワークステーションやミーティング用・会議用のテーブルを中心に手がける。また特注ロッカーや電機メーカー向け筐体(きょうたい)など、グループ外の仕事も担う。中村社長に工場の強みや独自ブランドを用いた人材育成の方法などを聞いた。
―具体的にどんな加工をしていますか。
「テーブルの支柱部分となる部品の板金加工や曲げ加工、溶接、塗装のほか、仕入れてきたテーブル板と内製した支柱部分を組み立てている。内田洋行向けテーブルだけで型番は2500程度ある。多品種少量生産が多いのも特徴だ」
―年間1億円程度、継続的に設備更新しています。
「完成品工場のため、さまざまな加工ができる工作機械がある。次々と最新設備の導入はできないが、先送りにすると多くの設備が老朽化してしまう。計画的な設備更新が必要だ。年によって大小はあるが、直近1年間は多くの設備更新を実施している」
―5―6年前から社内で表彰制度を取り入れ、社員によるラインなどの改善提案の取り組みを積極化しています。
「正社員70人程度の会社で年間300件の改善提案書が届いている。原価削減や工数削減、品質、環境、安全など分野は多岐にわたる。モノを作る力は着実に上がってきていると実感している」
―近年は独自ブランド製品の展開を進めつつ人材を育てています。
「内田洋行や顧客の要求仕様に基づく設計・生産だけでなく、自社の企画と設計に基づくモノづくりがタブーなしのチャレンジとなっている。これまでにない発想の設計やそれを実現する加工スキル、工夫が生まれている」
―工場が目指している将来像は。
「1971年の創業から52年を迎えた。一番はゴーイングコンサーン(継続企業の前提)、次の50年に向かっていくことだ。環境変化に対し我々もチャレンジを含めて変わっていくことで、本当に大切なモノを維持し守ることができると考える。経営者が変わっても、しっかりと工場を運営していける地力を持った組織力と人材を育てていく」
(2023/11/29 12:00)
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