日銀、金融緩和維持 マイナス金利の解除見送り

(2023/12/19 17:00)

日銀は18、19日に開いた金融政策決定会合で金融緩和政策の維持を決定し、マイナス金利政策の解除を見送った。企業収益の改善や中長期的なインフレの見通しがある一方で、賃金の持続的な上昇はまだ見極める段階にあると判断した。世界の金融政策をめぐっては米欧の利上げが事実上終結するなど転換点を迎えており、日銀は賃上げの情勢を踏まえつつ来春にもマイナス金利政策の出口を見定める見通しだ。

短期金利はマイナス0・1%で、長期金利はゼロ%程度とする大規模な金融緩和の枠組みを維持した。フォワードガイダンス(政策方針)の修正も行われなかった。2016年1月に導入したマイナス金利政策を解除するかどうかが最大の焦点だったが、政策変更は見送られた。

市場では24年のマイナス金利解除を予想している。7月と10月に行った長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)の修正は緩和を継続するための措置であり、経済全体への影響は軽微だ。ただマイナス金利解除は事実上の利上げであり、長期緩和政策からの変更を意味する。

24年は米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げも見込まれている。FRBが利下げを実施する前に日銀が金融正常化に動くかどうか、市場は日銀が決断するタイミングに注目している。

(2023/12/19 17:00)

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