インタビュー/NOK営業本部営業企画部部長・二郷耕一氏 オープンイノベで次世代製品拡充

(2023/12/21 12:00)

NOKが協業を駆使した成長ドライバーの創出を強化している。世界的な脱炭素の潮流を受け、車の電動化や水素エネルギーなどに商機を見いだし、既存技術を最大化できる協業を促進する。2031年度売上高で22年度比約4割増の1兆円を目指しており、このうちの多くは新分野での伸びを想定する。営業本部営業企画部の二郷耕一部長に戦略を聞いた。

―オープンイノベーション強化の背景は。

「カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)をキーに、自動車やエネルギー業界は変革期に入っている。社会の変化に合わせ、当社がいかにして次のステップに行くかが大きなテーマ。他社や研究機関などとの協業を進め、事業領域を広げる」

―次世代自動車向け製品を拡充します。

「精密樹脂成形に強みを持つエストーを買収した。エストーの車載電池用樹脂ガスケットは大手電気自動車(EV)メーカーに採用されている。NOKのゴムを使用したシール製品やフレキシブルプリント基板(FPC)の製品群に加え、幅広いニーズに対応する。既存製品と樹脂との組み合わせなど、エストーの技術を生かした新製品も開発する」

  • エストーの円筒型電池用ガスケット

―ドイツのフロイデンベルグとの協業も強化しています。

「フロイデンベルグは車載電池の圧力制御を担う防爆弁を手がけ、EV化の進展が早い欧州で採用実績がある。この技術をベースに日本仕様を開発中だ。フロイデンベルグとは水素技術も共同開発している。燃料電池車(FCV)向けなどで製品の量産実績があり、今後は水電解装置などインフラ向け提案を強化する。共同研究の成果が出てくるはずだ」

(2023/12/21 12:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン