ビーモーション、顧客の接客DXを支援 ツール・アバターで省人化

(2023/12/21 12:00)

  • AIアバターによる接客

ビーモーション(東京都豊島区、江口寿毅社長)は、オンライン接客ツールなどを組み合わせたサービス「接客オンデマンド」を展開している。店舗や電子商取引(EC)サイトなどで利用でき、接客におけるデジタル変革(DX)を支援。人手不足対策や遠隔地からの円滑な接客でコスト削減にも寄与している。

接客オンデマンドはオンライン接客ツールやアバター(分身)、人工知能(AI)などを生かしている。例えば、家電量販店の店頭にある2次元コード(QRコード)をスマートフォンで読み込むと、ビデオ通話システムが立ち上がってオペレーターが製品情報を提供したり、購入相談に応じてくれたりする。ユーザーであるメーカーの1社は、700店舗でのリモート接客を2人のオペレーターだけで対応し、コスト削減などにつなげている。

同社は、家電量販店の店頭で顧客に製品情報の提供などをする人材を家電メーカーに代わって派遣する事業などを、30年以上にわたって展開。江口社長は「家電は店頭販売だけでなく、ECサイトでの販売も進んでいた。ECのお客さまでも、どんな製品を買えばいいか相談したいと考えている方は一定数いる。そういったニーズに対応したいと考え、接客オンデマンドを開発した」としている。

接客オンデマンドは2020年8月に開始。当時は、新型コロナウイルスの影響が拡大していた。「感染を恐れて、実際の店舗に行くことや対面で相談することが怖いと感じる人が出てきた。当社もそれに苦しんだが、サービスは新たな切り札になると感じた」と江口社長は振り返る。

23年8月には生成AIを使ったサービス「接客オンデマンドAI」の提供も始めた。購入したい製品などを相談するとAIアバターが答えてくれる。「商品情報などを学習した生成AIは、従来のチャットボットに比べて人と対話しているような円滑さがある」(江口社長)。現在は2社でテスト運用し、さらなる精度向上に取り組んでいる。

また同サービスを教材として提供するといった活用も見込む。適用できそうな分野はまだまだ幅広い。

(2023/12/21 12:00)

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