産業春秋/福袋に見る消費の実像

(2024/1/1 05:00)

初売りの目玉商品といえば福袋。その起源の一説は江戸時代、越後屋(その後の三越)が、余った生地を袋詰めにして販売したところ話題を呼び、他の呉服店にも広がったと伝わる。持ち余りの端切れとはいえ、元は絹の反物。庶民にとってはお得感があったに違いない。

400年以上の時を経て、現代の福袋はさまざな趣向が凝らされている。近年の傾向は、袋の中身を事前に見ることができるタイプや体験型サービスなどコト消費をテーマにした福袋の広がりだ。富裕層の需要を見込んだ数千万円レベルの高額福袋も登場している。

一方で、物価高に伴う消費者の生活防衛意識の高まりに訴求するタイプも根強い人気がある。多様な消費者ニーズをつかもうと各社は知恵を絞る。

政府は2024年度の実質成長率を1・3%のプラスと見込む。国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費や設備投資が伸び、日本経済が緩やかに回復する姿を描く。

その起点となる賃上げは23年度の水準が継続することに加え、定額減税による所得下支え効果も期待される。自分自身への景気づけや24年消費生活のキックオフも兼ねて、久しぶりに初売りに足を運んでみようかと思う。

(2024/1/1 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン