日本航空電子工業、子育て制度で働きやすく

(2024/1/17 12:00)

女性の活躍後押し 周囲もサポート

日本航空電子工業は社員の活躍を後押しする体制を構築してきた。コネクターやタッチパネルなどを生産する昭島事業所(東京都昭島市)では従来、事務職として働く女性が多かったが、近年は技術系に携わる女性も増加傾向にある。こうした背景から、産休や育休、そして育児短時間勤務制度など社員のライフステージに合った制度を設ける。さらに女性の活躍を促すための研修も用意。受講者本人だけでなく、管理職の理解も深める。

  • 金属の表面を観察、分析する横山氏

昭島事業所では2023年12月1日時点で日本航空電子工業の社員約1300人が働き、このうち約1割が女性だ。製品の設計や開発などを担う技術職や、現場でモノづくりに携わる技能職の女性は約10年前と比べて2倍以上の人数になった。玉沢祐子総務人事部人事マネージャーは「多様な考え方から新たな発想が出てくる」とダイバーシティー(多様性)を重視する理由を語る。

コネクタ事業部要素技術開発部の横山小依氏は、2歳と4歳の子どもを育てる。技術職として、コネクター表面のメッキに関する耐久性などの評価を担っており、育児短時間勤務制度を活用して働いている。横山氏以外にも複数人が産休や時短勤務を利用中。制度を利用しやすい雰囲気が醸成されつつあり、同開発部の岡下友則部長は「良い流れができている」と手応えを感じる。

同社では子どもを育てやすい制度が充実している。育児短時間勤務制度は、6時間から8時間まで30分刻みで勤務時間を選べる。ほかにも、育児休職や、出産予定日の8週間前から休業できる産前休暇なども運用する。

  • 「ポトス」と名付けた打ち合わせコーナーで、コネクターの性能などに関して意見交換する

さらに注力するのが女性活躍だ。「女性社員ステップアップ研修」では中堅女性社員の希望者向けにリーダーシップやマインド(心構え)の醸成を促す。横山氏も受講したといい「在宅でも参加できたため受講しやすい。他社のさまざまな年齢層や職種の人と交流できたため(受講して)良かった」と振り返る。さらに女性活躍を含めたダイバーシティーを推進するために管理職側に向けた研修も行い、周囲の意識改革にもつなげる。岡下部長は「本人の意思と周りのサポートが両輪で回っていく必要がある」と話す。

(2024/1/17 12:00)

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