三井物産、量子大手の米社に72億円出資 代理店契約結ぶ

(2024/1/17 17:00)

  • 三井物産は量子コンピューター市場の開拓を加速する(イメージ)

三井物産は17日、米国の量子コンピューター開発大手クオンティニュアムに出資したと発表した。米金融大手JPモルガン・チェースなどと共同で、クオンティニュアムの合計3億ドル(約432億円)の第三者割当増資を引き受け、このうち三井物産の出資額は5000万ドル(約72億円)。クオンティニュアムの技術を日本とアジア大洋州圏で展開する販売代理店契約も締結し、サイバーセキュリティー分野などの顧客にソフトウエアなどを提供する。素材開発や金融など幅広い分野で活用が見込まれる量子市場を開拓する。

クオンティニュアムは量子ソフト大手の英ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティングと米ハネウェルの経営統合により2021年に設立した。欧州の航空機大手エアバスやドイツの自動車大手BMWなどを顧客に抱える。

三井物産は22年にクオンティニュアムと戦略提携契約を締結して創薬・素材分野などの事業モデルの開発を進めてきた。今回の出資参画と販売代理店契約の締結を通じ、共同で用途開拓などを加速させる。

商社大手では高速のシミュレーションなどが可能な量子コンピューターを活用して商機を狙う動きが広がっている。住友商事は災害時の最適な避難経路の抽出に量子技術を使う検討を九州電力と開始した。丸紅は量子コンピューターのソフト開発を手がけるキュナシス(東京都文京区)が主催する社会課題型のプログラムに参画し、製造業やヘルスケア分野などでの量子技術の活用を検討している。

(2024/1/17 17:00)

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