(2024/2/8 17:00)
財務省が8日発表した2023年の国際収支状況(速報)によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益などの状況を示す経常収支は前年比92・5%増の20兆6295億円の黒字となった。資源高が一服し輸入額が減少したほか、半導体などの供給制約が緩和され、自動車などの輸出額が増加した。輸出は初めて100兆円を突破するなど過去最大を更新。貿易赤字が縮小した。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、6兆6290億円の赤字と、赤字額が9兆1146億円減少した。輸出額が増加し、輸入額が減少した。輸出は前年比1・5%増の100兆2743億円となった。自動車や建設用・鉱山用機械、船舶などの輸出が伸びた。輸入は同6・6%減の106兆9032億円だった。原粗油や石炭、液化天然ガス(LNG)などの輸入が減少した。
旅行や輸送などサービス取引の収支を示すサービス収支は3兆2026億円の赤字だった。インバウンド(訪日外国人)観光客が増え、旅行収支が大幅に増加したことなどから、赤字額が2兆3261億円減少した。旅行収支は同5・5倍の3兆4037億円と過去最大を更新した。
企業が海外から受け取る配当や利子収入などを示す第1次所得収支は同0・3%増の34兆5573億円の黒字と、過去最大を更新した。
8日発表した23年12月の経常収支は前年同月比78・3倍の7443億円の黒字となった。輸出額が輸入額を上回り、貿易収支が黒字に転じたことから、黒字額が大幅に増加した。貿易収支は1155億円の黒字(前年同月は1兆2389億円の赤字)だった。輸出は同9・4%増の9兆5384億円と、2カ月ぶりに増加した。輸入は同5・4%減の9兆4229億円と、9カ月連続で減少した。
サービス収支は3833億円の赤字で、赤字額が1064億円増えた。第1次所得収支は同26・1%減の1兆2624億円の黒字となった。
(2024/2/8 17:00)
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