(2024/3/8 05:00)
発明奨励賞(50音順)
自動箱結び装置=アビリカ(第二技術センター制御システム三課課長・天野裕介氏ほか2人)
従来は完全な専用装置だったが、市販のロボットアームを直動の機構の組み合わせと連動させることで複雑な蝶結びができる汎用性の高い装置とした。さまざまな形の箱、紐や帯状のリボンなどへの対応や、リボンの掛け方や結び形状の角度変更も可能だ。箱結び以外にも人にしかできないとされた複雑で繊細な作業の自動化への応用も期待される。(アビリカ=東京都千代田区)
発明奨励賞
消波ブロック把持装置=鈴健興業(代表取締役・鈴木康修氏)
線状降水帯など突発的な豪雨では用意された消波ブロックの移設据付が行えず、クレーンを使うため設置場所も限定されていた。発明装置はバックホウを用いて吊り下げ・運搬を迅速にし、小型化や軽量化も実現。決壊しそうな地盤の緩んだ河川箇所の補強など設置条件を大きく拡大した。玉掛け要員不要で労災リスクも低減。(鈴健興業=山梨県笛吹市)
発明奨励賞
自家蛍光を活用したピスタチオ異常粒の蛍光自動選別機=東洋ナッツ食品(取締役技術本部長・石原数也氏ほか1人)
虫食いや腐敗などの異常粒が発する自家蛍光を利用。コンベヤー上の暗室で紫外線照射し異常粒特有の自家蛍光をカメラで撮影、画像処理により良否を判定する。座標データをロボットに転送し異常粒は吸引除去する。量産ラインで使える判別速度も実現。蛍光で情報可視化できるものなら食品以外も広く応用可能だ。(東洋ナッツ食品=神戸市東灘区)
発明奨励賞
加飾赤外線透過フィルタ=ヤマックス(社長・伊藤豪氏ほか2人)
IRフィルターは、家電のリモコンをはじめ、さまざまなセンサーで使われるが、黒色またはベース色に近い銀色の単色しかなく、製品デザインに制約があった。黒色から離れるほど性能は低下するが、今回、使用範囲内で十分な性能を確保しながら、多色で意匠性のあるIRフィルターを印刷により作ることに成功した。(ヤマックス=大阪市北区)
(2024/3/8 05:00)