【働き方相談】報告の話が長いメンバー、簡潔にするこつは?

(2024/3/19 12:00)

【Q】話が長いメンバーへの対策

あるメンバーは報告の際に詳細にこだわり過ぎて話が長く、本題から逸脱することがあります。焦点を絞って簡潔に報告するこつはありますか?(愛知県)

【A】型による結論先行の報告に

最初の10秒で結論を述べるよう、メンバーにお願いするのはどうでしょうか。冒頭に核心となる重要なことが簡潔に述べられると、話は伝わりやすいものです。「PREP(プレップ)法」に沿って、結論・理由・具体例・結論の流れで、話を伝えるくせをつけるのがおすすめです。この方法では、重要な情報や結論、理由を先に効率的に伝えつつ、時間が許せば、詳細や例を加えて丁寧に説明することが可能です。結論を繰り返すことで印象を強化し、説得力を増すことができます。

報告の型を事前に設定し、報告量の制限を加えることも有効です。例えば、「状況」「課題」「行動」「結果」のようなセクションに分けて、各部分に対して文字数や時間の制限を設けます。これにより、メンバーは必要な情報のみに焦点を絞り、伝えることに集中しやすくなります。

さらに、報告の目的と聞き手のニーズに焦点を当て、伝える側が「相手にとってどのような価値をもたらすか」という視点を持つよう、報告の目的を冒頭で述べてもらうのも効果的です。また、情報を整理し簡潔に伝えてもらえるよう、図表やグラフを活用して説明してもらいましょう。ただし、報告書作成に時間をかけるのはもったいないので手書きでスケッチするくらいで良いと思います。

聞き手としては、報告中は積極的に傾聴を心がけ、理解を深めるために質問を投げかけること、また、本題からそれた際は、軌道修正を促すことも重要です。また報告後は、内容だけでなく、説明の簡潔さや伝え方を褒めるなど、効果的な報告スタイルにフィードバックするのも有効です。

経営アドバイザー 飯田剛弘

ビジネスファイターズ合同会社CEO/マーケティングや海外関係の支援、チャットGPT・人工知能(AI)の活用の研修や経営層向けのアドバイザーやサロン運営も行う/中小機構やあいち産業振興機構でアドバイザー/著書に『令和上司のすすめ』(日刊工業新聞社)など7冊。

(2024/3/19 12:00)

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