ホンダ、電動化・ソフトに10兆円投資 従来計画2倍に拡大

(2024/5/16 17:00)

  •     電動化戦略などを説明する三部社長

ホンダは16日、2030年度までの10年間で電動化・ソフトウエア領域に10兆円を投資すると発表した。従来計画から2倍に引き上げた。次世代電気自動車(EV)「0(ゼロ)シリーズ」を世界で7モデル投入するほか、EVの垂直統合型バリューチェーンを構築。EVの本格普及期を迎える30年度に向け、競争力ある事業基盤を築く。

10兆円の内訳はソフトウエア定義車両(SDV)実現に向けた研究開発に2兆円、米国・カナダ・日本での包括的なバリューチェーンの構築に2兆円、次世代EV専用工場や新車種投資などに6兆円を充てる。

電動車の商品群を拡充。0シリーズのほか中国専用で27年までにEV10車種を投入する。米オハイオ州の電池ケース製造ラインには6000トンクラスのメガキャストを導入する。30年までに北米で調達する電池コストを現行比20%削減、EV生産コストを同35%削減する。30年に世界200万台のEV生産体制構築に向け、電池の確保につなげる。

ホンダは40年までに世界でのEV、燃料電池車(FCV)販売比率を100%にする目標を掲げる。三部敏宏社長は「足元の需要の変化にとらわれず、EVの事業基盤を構築することが最大のミッション」と力説した。

(2024/5/16 17:00)

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