産業春秋/中ロが接近、米中は貿易戦争?

(2024/5/16 05:00)

ロシアのプーチン大統領が16日から中国を公式訪問し、習近平国家主席と会談する。通算5期目を迎えたプーチン氏は最初の訪問先を中国とすることで、習氏との緊密な関係を米欧にアピールする狙いがある。

2024年は中ロの国交樹立75周年でもある。米欧がウクライナへの軍事支援を急ぐ中、ロシアは中国との結束を一段と強化したい意向だ。中国は、米欧によるロシアへの経済制裁の抜け道となっており、中ロの関係強化は戦況に少なからぬ影響を及ぼすことになる。

23年の中ロの貿易総額は前年比26%増の約2400億ドル(約37兆円)と過去最高を更新した。国際通貨基金(IMF)によると、ロシアの23年の実質成長率は3・6%に達し、米国の2・5%を上回っている。

中国は欧州連合(EU)に秋波を送る。内需が停滞する中国はEU市場の深耕をうかがう。だがウクライナ情勢を悪化させる中ロの関係強化をEUは望まない。

米中対立が激化しないか心配だ。バイデン米政権は14日、中国への制裁関税を大幅に引き上げると発表した。中国政府がプーチン氏の訪中を発表したのも同じ14日。図らずもタイミングが重なり、米国が中ロ関係の強化を後押ししかねない。

(2024/5/16 05:00)

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