(2024/5/23 17:00)
日本自動車工業会(自工会)の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は23日の会見で、日産自動車が公正取引委員会からの下請法違反勧告後も違反行為を行っていたとされる件について「重く受け止めている」と述べた。自工会として会員企業での法令順守や違反行為防止に努めるほか、原材料・エネルギーなど適切なコスト増加分の全額転嫁を目指す方針を決定。労務費についても仕入れ先との協議の上、適正に転嫁するとした。
自工会がまとめる「適正取引の推進と生産性・付加価値向上に向けた自主行動計画」と実効性を高める「徹底プラン」に価格転嫁の方針を明記し、5月末に公表する。
自工会では3月の公取委の勧告以降、会員企業に対し下請け取引の緊急点検を実施している。現状で「日産の件以外の新たな問題は明らかになっていない」(片山会長)とした上で、6月末に点検のとりまとめを公取委や経済産業省・中小企業庁に報告する方針。片山会長は「日本のモノづくりの競争力確保と健全な取引環境の構築に日本自動車部品工業会とも一丸となって取り組む」と語った。
内田誠副会長(日産社長)は会見で「業界挙げて適正取引の徹底に取り組む中で報道がなされたことに関係各位やステークホルダーに大変申し訳なく思っている」と陳謝。内田社長を責任者とする調査チームを発足して事実確認を進めており、5月末にも調査結果を報告する意向を明らかにした。
(2024/5/23 17:00)
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