(2024/8/5 12:00)
MonotaRO(モノタロウ)は間接資材の物流拠点で扱う商品の増加に対応するためにロボットや自動設備を導入し、業務の効率化に取り組む。作業の複雑さから自動化が難しかった入荷工程にも無人搬送車(AGV)を導入し、仕分けや搬送といった人手作業を削減。生産性(荷物量に対する作業者の数)について、導入前と比べて3―5割の向上を実現している。
猪名川ディストリビューションセンター(兵庫県猪名川町)は、約55万点の在庫保有能力と1日18万行(明細数)の出荷能力を有する同社最大規模の物流拠点。平日15時までの注文を原則当日に出荷するため、出荷工程の自動化を先行してきた。
出荷工程では約1万台ある在庫棚を下から持ち上げてピッキング作業者の元へ搬送する無人搬送ロボット「Racrew(ラックル)」を約900台導入。880個のコンテナを収容可能な荷合わせ装置も20機導入し、ピッキングした商品を配送先ごとに自動でまとめ、梱包、出荷する。
一方、入荷工程は従来、手作業で商品を仕分けしており、荷物量の増加や作業スペース不足への対応が課題だった。そこで2024年1月にプラスオートメーション(東京都江東区)製のAGV「t―Sort」62台を含む自動仕分けシステムを導入した。
同システムは入荷検品後の商品をプラスチックコンテナに入れてAGVの荷台に載せると、指定のレーンまで自動で搬送、仕分けする。現在までに搬入から棚入れまでの作業時間を2分の1に短縮できた。入荷量がさらに50―60%増加しても対応できるという。
物流部門の津田健年チームリーダーは今後、「t―Sortの安定稼働と全体的な能力のアップデートを行う」といい、自動仕分けシステムのエラー削減や従業員の作業習熟度を高める教育などを行う考え。2―3年後をめどに生産性を現状比約5割向上し、28年5月に水戸市で稼働予定の新物流センターなどへの展開も検討する。
(2024/8/5 12:00)
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