インタビュー/オオサカネーム・池辺彰氏 塗装一筋47年、きれいな仕上げが最上の喜び

(2024/8/6 12:00)

オオサカネーム(福岡県志免町、井手隆二社長)は金属製サインメーカー。法人や個人向けに、看板や表札、案内板などを製作する。製造3課塗装チームの池辺彰氏は、62歳の現在も現場に立つ。仕事へのこだわりや後進育成について聞いた。

  • 先輩の仕事を見て経験を積んで体で覚えてほしいと池辺氏

―どのようなキャリアをお持ちですか。

「中学を卒業して地元の塗装会社に入って以来、塗装一筋で47年。当社に入社してから14年になる。溶接や切り文字加工を施した製品や立体的な箱文字など金属看板全般への塗装を担当している」

―後進の育成に力を入れています。

「塗装チームは13人。年齢は10代後半から20代が大半だ。30代のチームリーダーの補佐をしながら、若い後輩に指導や教育をする。金属サインにエアガンで塗料を吹き付けるのは、感覚的なこつが必要だ。箱文字は文字の側面の高さが約10センチメートルあるものが多い。立体的な物の表面をきれいに均一に仕上げなくてはならない。マニュアル通りにできる仕事ではない。先輩の仕事を見て経験を積んで体で覚えてほしい」

―仕事へのモチベーションはどうやって維持していますか。

「家族の存在が大きい。当社に入社する直前、自営していた塗装業が、うまく立ちゆかなくなっていた。知人の紹介で50歳を前に当社のお世話になることになった。ちょうどその頃に初孫ができ、今年高校1年生になる。初孫は、これを機に家族のためにもう一度頑張ってみようと思う原動力になった。職場では、きれいに仕上げたいというプロ意識と、お客さまの喜ぶ姿を見たいという気持ちが支えとなっている」

―心がけていることは。

「10代の頃、家具の塗装を手がけていた。当時から、きれいに仕上げることが自分にとってのこだわりであり、何よりの喜びだった。この気持ちは今も忘れていない。また、仕事は楽しくするがポリシーだ。塗装チームは明るくて活気がある。若い人がのびのび仕事ができるよう心がけている。塗装がうまくいったら肩をぽんとたたいて褒める。うまくいかないときは皆で原因を究明する。後進全員が成長できるようにサポートするのが私の役割だ」

(2024/8/6 12:00)

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