女性リーダーの気持ち／みずほフィナンシャルグループ執行役員グループCPO・河野朋子氏 メンバーが気持ちよく働ける環境整える

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大学卒業後に外資系のＩＴ企業などに勤めた後、米国のロースクールに入って弁護士資格を取得しました。英語や法律の知識を生かせる仕事を探す中で、投資銀行業務であればポジションがありそうだと人づてに聞き、代理人を通じてみずほコーポレート銀行に入社しました。

香港駐在などを経て、金融機関の内部管理やリスク管理をしっかり勉強したいと希望して業務監査部に移り、その後は決済営業部を経験しました。２０２０年に法務部次長として初めて管理職に任命されました。最初は戸惑い、「やれるかな」と思うところがありました。それまでビジネス推進の仕事をしてきたので、前線にけん制をかける側の仕事は初めてだったからです。法務経験が長いメンバーと一緒にできるか不安もありました。

当時は「私は何のためにここにいるんだろう」と四六時中考え、いろいろな人に相談しました。やるべきことは、メンバーが気持ちよく泳げる水のような環境を整えることだと気付きました。

ちょうどコロナ禍が始まって在宅勤務を余儀なくされた時期で、１万冊を超える会社の蔵書を活用できない不自由や、周りの知見を借りて一緒に解決するプロセスが弱くなる課題に直面しました。そこで個々のメンバーの情報に対するニーズなどを可視化し、リモートでも一緒に仕事ができる仕掛けを作りました。オンラインの書籍データベースも導入しました。

４月にみずほフィナンシャルグループ（ＦＧ）の人材開発・組織開発責任者のグループＣＰＯに就任しました。すごく自分のやりたいことであるのでうれしく、やりがいを感じます。学術的な知識は不十分なところがあるので毎日勉強していますし、経験や知見が豊富な方々に教えてもらいながらも役目を担っています。

メンバーがいかにやりたいことをやって、力を発揮してもらう環境をつくるか―。それがみずほの人材開発や組織開発を前に進めることだと思います。