(2024/9/19 12:00)
Spectee(スペクティ)は防災分野のスタートアップで、サプライチェーン(供給網)のリスク管理サービスを展開している。会員制交流サイト(SNS)や気象情報などを活用し、自然災害や事故、地政学リスクに伴う取引先の影響を把握できる。製造業などの安定調達を支える。
「企業からするとサプライヤーの状況をつかみにくい」。村上建治郎社長はサプライチェーン管理の難しさをこう指摘する。
スペクティは生産体制などへの影響を抑えるために、同サービス「スペクティ・サプライチェーン・レジリエンス」を提供している。豪雨や台風、地震といった自然災害が多く発生し、製造業などは工場の稼働停止や交通網の寸断に備えるのが喫緊の課題だ。SNSなどの情報を通じて、サプライチェーンが被害を受ける可能性のある災害や事象を可視化でき、取引先の被害などの把握に役立つ。発生したリスクと取引先の拠点や製品情報を自動で紐付けられ、影響がどの程度まで広がるかどうかなどを把握しやすい。
またスペクティは水害が起きた際にSNSに投稿された画像などを基に浸水範囲や浸水深をリアルタイムに推定し、地図上に表示する機能を同サービスに追加した。あらかじめ登録した拠点が浸水被害の可能性があるかどうかを確認できるようにする。
同社の調査によると、回答者の半数近くが過去に風水害の被害を受けた経験を持つという。サプライチェーンの強靱(きょうじん)化が求められる中、同サービスのニーズが高まりそうだ。
(2024/9/19 12:00)
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