三井物産、日・台のマクドナルド向け物流買収 物流ノウハウ融合

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  ハヴィが物流に利用するトラック

三井物産は外食向け物流を展開する米ザ・ハヴィ・グループ（イリノイ州）から、日本と台湾の事業会社３社を買収する。買収額は３社合計で数百億円で、２０２５年３月期中の株式取得を予定する。３社は需要予測システムを使って流通を最適化し、ファストフード大手マクドナルド向けの食材配送などを一手に担う。三井物産の物流ノウハウも融合しながら、日本で約３０００店、台湾で約４００店を展開するマクドナルド向けの物流需要を取り込む。

三井物産はハヴィからＨＡＶＩ（ハヴィ）サプライチェーン・ソリューションズ・ジャパン（東京都品川区）、ハヴィ・ロジスティクス（台湾）、ホン・ジン・トランスポーテーション・カンパニーの全株式を取得する。三井物産はこれまでマクドナルド向けにフライドポテトの材料調達などを手がけており、今後は買収する３社を通じて日本と台湾のマクドナルドの食材や包装材などの物流も担う。

ハヴィなど３社は低温や冷凍といった温度管理物流に加え、デジタル技術を使った販売動向分析により流通在庫を最適化するノウハウを有する。三井物産が国内外で展開する物流センター事業や流通効率化のノウハウなどを掛け合わせることで、３社の物流機能を高める。

三井物産は４月に傘下の食品などの国内物流５社を合併して新会社が発足し、物流の効率化を進めている。またシンガポールの航空機内食大手ＳＡＴＳ（サッツ）と連携してアジア新興国の中食・外食向けに冷凍食品などを展開するほか、インドやインドネシアでは現地の冷凍・冷蔵物流会社に出資。品質や安全といった食の幅広いニーズに応える事業も強化している。