(2024/11/5 05:00)
第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)が5日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する。19カ国・地域、1262社の最新鋭の工作機械と最先端技術が一堂に会し、ビッグサイト全館を使用する過去最大の展示会となる。精密加工はもとより、次世代を展望した自動化や知能化、脱炭素化、さらにロボットと連携したシステム・ソリューションなどを数多く紹介する。ユーザーは生産革新の歩みを進め、競争力の強化につなげてほしい。
JIMTOFは日本工作機械工業会(日工会)と東京ビッグサイトが主催し、会期は10日まで。13万人以上の来場者が期待され、内外の出展メーカーとの活発な商談が想定される。今回は「アカデミックエリア」を新設し、学生と出展企業の人事担当者らが交流する機会も設けるという。最新技術や情報に学生が触れることで、工作機械やモノづくり産業の重要性と魅力が再認識されると期待したい。
今回の開催テーマは「技術のタスキで未来へつなぐ」。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)を駆使したスマート生産、グリーン・トランスフォーメーション(GX)に対応する工作機械と関連技術、さらに工作機械とロボットなど他の生産設備を連携させたシステム・ソリューションが幅広く紹介される。次世代を見据えた生産現場のあり方を考えたい。
積層造形(AM)など、新たな付加価値向上のための技術も注目される。部品点数の削減やリードタイムの短縮、多品種少量生産を可能にする。組み立てレス・無在庫の実現を目指すこの最先端の技術も確認したい。
中小企業は工作機械の老朽化が懸念されている。人手不足に対応するためにも、政府は近く策定する経済対策などを通じ、生産性の向上につながる投資への支援を講じてもらいたい。
日工会によると、1―9月期の工作機械受注実績は前年同期比2・8%減の1・1兆円。24年の年間見通しは1・5兆円に設定している。JIMTOFで受注拡大に弾みを付け、年末に向けて巻き返しを図りたい。
(2024/11/5 05:00)
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