産業春秋/地球温暖化、冬物衣料の将来は?

(2024/11/22 05:00)

これから冬物衣料は売れるだろうか。22日は二十四節気の小雪。わずかに雪が降る頃を指す。20日は全国的に真冬のように冷え込んだが、21日には寒さは和らいだ。

立冬の7日に富士山の初冠雪の便りが届いたが、1894年の統計開始以来、最も遅い記録だった。気象庁の12月―2025年2月予報は、全国的に平年並みの気温を予想する。ファーストリテイリングはユニクロ40周年の感謝セールを22日から行う。

同社の業績は拡大が続く。2024年8月期の売上収益は初めて3兆円を超えた。日本企業のトップ50に入る規模で、数年後には5兆円を目指すという。ただ国内のユニクロ事業は10月が前年同月比マイナス。23年も秋から冬にかけて凸凹があった。猛暑の夏場はプラスだが。

衣料は夏物より冬物の方が値が張り、身に着ける点数も多い。だが地球温暖化が続くと、同社の売上収益も夏物の比重が高まっていくのか。

いずれにせよ、海外に積極展開する戦略は変わらないだろう。世界の人口は増え続け、衣料需要も拡大を続ける。すでにユニクロ事業の海外売上収益は国内の1・8倍超に達する。さて、国内である。今回のセールで、冬物需要の今後がみえるだろうか。

(2024/11/22 05:00)

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