- トップ
- 科学技術・大学ニュース
- 記事詳細
[ 科学技術・大学 ]
(2018/1/10 16:00)
衛星を搭載し7日に打ち上げられたスペースXの「ファルコン9」ロケット(スペースX提供)
衛星切り離しに失敗、行方不明に
イーロン・マスク氏率いるスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)が打ち上げた軍事衛星は、軌道に乗る前の異常で海に落下したとみられている。マスク氏のロケットプログラムに打撃となる可能性がある。
スペースXのロケット「ファルコン9」は7日、「ズマ」というコードネームの機密の積載物を搭載し、フロリダ州にあるケープカナベラル空軍基地の発射台から打ち上げられ成功したたように思われた。しかしその後、米戦略軍は新たな衛星を追跡していないと指摘。衛星が何らかの理由で正常に配備されなかった可能性が示唆された。
スペースXのグウィン・ショットウェル最高執行責任者(COO)は電子メールの声明で、「これまでの全データを見直したが、7日夜にファルコン9はすべて正常に作動していた。当社または外部の追加調査で違う結果が判明した場合、直ちに報告する方針だ」と表明した上で、「積載物の機密性のため、これ以上のコメントはできない」と説明した。
事情が非公開だとして米議会関係者の1人が匿名を条件に語ったところによると、衛星は行方不明になっている。もう1人の議会関係者によれば、衛星と2段目のロケットが共に海に落下したという。スペースXのツイートでの議論によれば、ズマ衛星の切り離しに失敗した可能性があり、その場合失敗は打ち上げシステムとは関係がなかった公算が大きい。(ブルームバーグ)
(2018/1/10 16:00)