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(2020/6/2)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:株式会社RUTILEA
良品データを用いた学習・不良品データを用いた学習,2つのアプローチから異常箇所の可視化を実現.
株式会社RUTILEA(本社: 京都府京都市) ははオープンビジネスモデルを展開するベンチャー企業です.弊社製品SDTestは,外観検査に必要なアルゴリズムの統合ソリューションであり,より多くの実ライン導入を目標に研究開発を進めております.今回新たに,セグメンテーション法と独自開発した異常検知における可視化法(図1)を開発をすることができました.これらの技術を活用することで,より多くのワークに対して外観検査自動化を実現していきます.
概要
外観検査ソフトウェア(SDTest)や協働ロボットを用いたピッキングソフトウェアをオープンソースとして公開し,500社程度の企業様にダウンロード頂いております.今回のリリースで異常検知法(VGG+OSVM法)に加えてセグメンテーションを導入することでより多くのワークに対して外観検査自動化を実現できます.これらの特徴は図2をご参照ください.
図1.セマンティックセグメンテーションと異常検知における不良箇所の可視化の適用例
セマンティックセグメンテーション
不良品のサンプルが手に入る場合,セマンティックセグメンテーションにより不良箇所を直接学習しその領域を検出することが可能です.特に,模様のあるワークや輝度値にばらつきがある不良パターンは,従来の画像処理に基づく手法(ルールベース)では過検出率が高く外観検査自動化が困難でした.
これに対して,この手法は模様のパターンや輝度値のばらつきを学習することが可能なため,見逃し率を犠牲にせず過検出率を下げることが可能です.特に検査領域が広いワークに対して,この手法は有効であり多くのワークに対して適用することができます.
弊社は,この手法をドリルの摩耗状態検査,ダイカスト製品,樹脂製品,電子部品,ガラス製品,サプリメント,プリント基板,化粧品など複数に対して適用を既に実施しており優れた結果を得ています.ワークにもよりますが,弊社にご依頼いただければ1ヶ月以内で御社ワークに適用することが可能です.
VGG+OSVM法による異常箇所の可視化
この手法では,オートエンコーダーによる異常検知と異なり少量の学習枚数(100枚程度から)でも不良品を検出可能です.オートエンコーダーによる異常検知の実現のためには数千枚程度の学習用画像が必要であり導入コストが大きいという問題があります.
しかし,VGG+OSVM法は,オートエンコーダーによる手法と異なり異常箇所の可視化が困難であるという問題がありました.しかし,弊社で開発したアルゴリズムによりこの手法においても異常箇所の可視化を実現しました.
図2.外観検査自動化に必要なアルゴリズムの特徴のまとめ
技術背景
AI外観検査には,不良箇所を事前に学習し検出する方法と,良品サンプルのみから不良品を検出する異常検知法の2種に大別されます.AI外観検査としては,前者にはセグメンテーション,後者にはオートエンコーダーとVGG+OSVM法に実績があり実ラインへの導入も世界的に進んでいます.
ディープラーニングを用いたオートエンコーダーを用いた異常検知は,複雑な形状を学習することが難しい)ため(工業製品よりも食品など形が不定のものに適している),弊社ではVGG+OSVM法を用いた独自アルゴリズムを提案しております.
しかし,この手法は不良箇所を可視化できず判断基準を人が確認できない問題有りました.そのため,多くのお客様から改善のご依頼を受けており,研究開発を進めておりました.その結果,異常検知による不良箇所の可視化を従来と同じ画像枚数で検査精度の劣化をせず実現することができました.加えて,不良品教師あり学習によるセグメンテーションを新たに追加しより幅広い外観検査のニーズに応えられるようになりました.
導入について
弊社は,これらをオープンソースとして公開し,より多くの生産工程の実現に貢献したいと考えております.これらはGPL v.3ライセンスで提供されていますが,本製品を導入されたい企業様には導入コストの低い開発サポートとライセンス提供をしております.
導入のご検討を希望される企業様はこちらのメールアドレス (contact@rutilea.com) 又は電話番号 (075-746-2811) からお気軽にお問い合わせください.実績のご紹介や御社ワークへの適用可能性を無償でレポーティングいたします.弊社はベンチャー企業ですが,責任をもって御社の自動化に貢献する所存です.
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