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(2021/4/15)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:株式会社アイ・アール・システム
● コネクティッドカーから集約された交通プローブデータをクラウドで再解析し、滑りやすい路面マップを作成
● Audiの「Cloud-to-Car」サービスの”Local Hazard Information”を通じて車両側に情報を配信
● ドライバーはカーナビのディスプレイ等を介してルート上の滑りやすい路面を事前に把握
NIRA Dynamics(ナイラ・ダイナミクス、以下NIRA)とアウディは、より安全でインテリジェントなモビリティに向けて新たな一歩を踏み出しました。コネクティッドカーによる大量の交通プローブデータを活用し、アウディの「Car-To-X」サービスとして知られるLocal Hazard Information(以下、LHI)のサービスを強化します。今回のアップデートはLHIの「Car-To-Cloud」のアプリケーションへの追加で、内容はNIRAが今回正式リリースを発表したRoad Surface Alerts(ロード・サーフェイス・アラート、以下RSA)という名称のクラウドサービスから利用できる、路面上の凍結やその他の滑りやすい路面状態をほぼリアルタイムでドライバーに警告できるクラウドデータになります。
2017年以降、アウディ社のクルマは、事故、車両故障、渋滞、視界不良などについて他の車両とお互いに警告をすることができるようになりました。NIRAとアウディは現在、高品質、高精度のクラウドデータでサービスを改善し、警告情報をさらに高速かつ正確にすることで、ドライビングの安全性を次のステップへと進めようとしています。アウディは今回のLHIへの機能追加によってNIRAのRSAテクノロジーを採用した初めての自動車メーカーとなり、Car.Software Organization社及びHERE Technologies社の技術と連携させて、周辺道路の危険情報配信する基礎技術として開発しました。
「これは、NIRAという企業にとってとても大きなマイルストーンです。長年の努力の結果がついに実を結び、自動車業界全体ひいては社会全体の利益になるようなサービスが生まれました。この技術の必須条件として、データの品質とエリアカバー率はとても重要でしたが、今回のアウディ社との協力によってそれが実現しました。自動車事故の数を減らしたいという思いがこの技術を開発したきっかけであり、RSAというサービスがそれを実現してくれると信じている。」と、NIRA Dynamicsのマーケティング&コミュニケーション部の責任者であるヨハン・ヘッグ氏は言います。
車両内では、エッジ側システムがタイヤスリップ率に基づいて、タイヤと路面との間の滑り摩擦係数を推定しています。これを計算するため、車輪速度や加速度信号などのCAN情報を使用します。シャシー制御システムが動作するような状況だけでなく、通常のドライビング状況でもシステムは動作し続けます。このエッジ側システムは、NIRAが長年開発してきた間接式タイヤ空気圧監視システムのスピンオフ技術で、追加のハードウェアを一切必要としないセンサーフュージョンアルゴリズム、タイヤ・グリップ・インディケーター(以下、TGI)をベースに構築されています。センサーデータは、車両とクラウドに送信される時点で匿名化されます。多くの車両からのデータがNIRAクラウドに集約され、現在と過去の気象情報などのメタデータと組み合わされ解析されたデータは、サービスプロバイダーのHERE Technologies(以下HERE)に送信されます。HEREのロケーションプラットフォームと組み合わされたデータは、道路網を正確な3次元データとして表します。
クラウドから車両に情報を送信する際は、HEREのサーバーから、路面状態の悪いルートを走行している車両、または路面状態の悪いエリアに向かっている車両に警告情報を送信します。送信された警告情報は、アウディの「バーチャルコックピット」や、オプションのヘッドアップディスプレイに警告が表示され、ドライバーは警告に応じて運転に注意を向けることができます。
データソースとなるコネクティッドカーの車両台数が重要なファクター
データソースとなるコネクティッドカーの車両台数が多いほど、システムは自己学習を加速させ、分析を強化し、より正確なハザードマップを作成しドライビング状況に応じて適切に警告情報を通知することができます。2021年内には、欧州のフォルクスワーゲングループの170万台以上の車両がこのRSAサービスにデータ提供を行う予定で、2022年には300万台以上に増加する見通しです。このサービスは、アウディ、フォルクスワーゲン、セアト、シュコダ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニの新モデルで利用できます。
RSAは、コネクティッドカーによる交通プローブデータが最先端のデータ分析を経て一般使用者に展開される、初めてのアプリケーションになります。「ハザード情報の配信を強化するこのプロジェクトは、VWグループの各ブランドの垣根を超えたソフトウェア開発の可能性を示すとても良いモデルになっています。他のグループのOEMブランドや戦略的パートナーと協力して、独自のソフトウェアスキルと経済圏を活用しながら、数か月という短期間にデジタルサービスを開発することができました。」と、Car.Software Organizationの先進運転支援システム及び自動運転部門の責任者であるトーマス・ミュラー氏は言います。
この新しく強化された、車両周辺の危険情報を知らせるサービスはほんの始まりに過ぎません。将来的には幅広い展開が予定されており、このデータに基づいた摩擦係数マップを利用することで、例えば、雪氷道路対策を管理する組織ではリアルタイムで除雪作業を最適化し、道路に散布する凍結防止剤の量を減らすことで、環境への影響を抑えることが可能になります。また先進運転支援システム(ADAS)に対しては、進行方向上の滑りやすい路面を事前に情報として得ることで、あらかじめ車両の制御を備えることができるようになります。さらに、ナビゲーションシステムのルート案内では、路面の状態を考慮して到着予定時刻を正確に計算したり、より安全なルートをドライバーに提案することも可能になります。一方で車両に対しては、タイヤの摩耗レベルやパフォーマンスレベルに基づいて、タイヤメンテナンスサービスの構築も可能になる、としています。
■NIRA Dynamicsについて
スウェーデン・リンシェーピンに本社を置くNIRA Dynamicsはセンサーフュージョン技術を専門とし、ソフトウェアベースの間接式タイヤ空気圧監視システムのマーケットリーダーである。車両と道路の相互作用から発生するタイヤと車両のセンサーデータを、最先端の技術で解析する。センサーフュージョンの特許アプリケーションであるタイヤ・グリップ・インディケーター(TGI)は、摩擦係数を計算し、さらなるデータ処理と展開のためクラウドベースのライブマッピングシステム(Road Surface Information)にデータをアップロードします。
■HERE Technologiesについて
HERE Technologiesは、位置情報と先進技術プラットフォームが生み出す力が人、企業、都市を前進させる。オープンプラットフォームによる、都市におけるインフラストラクチャの管理、企業資産を最適支援、ドライバーを安全に目的地までナビゲートを支援します。そのひとつであるHEREマーケットプレイスを介して、位置情報を活用するための国際的な可能性を提供しています。
■Car.Software Organizationについて
Car.Software Organizationは、ソフトウェア技術を集約し拡張し、モビリティの在り方を変革することを目的としたフォルクスワーゲングループのソフトウェアカンパニーです。その使命は、自動車業界向けの最先端のテクノロジーを開発し、ユーザーのドライビングエクスペリエンスをより安全で、持続可能な、快適なものにすることです。世界中にいるおよそ5,000人のエンジニアが、フォルクスワーゲングループのすべてのブランドとマーケットに適用される統一のソフトウェアプラットフォームとアーキテクチャーの構築に取り組んでいます。Car.Software Organizationは、ベルリン、インゴルシュタット、ミュンヘン、シアトル、及びシュトゥットガルトとヴォルクスブルクの近くにあるソフトウェアコンピテンスセンターで働いています。
出典:https://www.mynewsdesk.com/se/nira-dynamics/pressreleases/precise-data-for-greater-safety-nira-dynamics-launches-road-surface-alerts-with-audi-to-improve-slippery-roads-warning-system-3079411
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