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(2021/11/11)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:デクセリアルズ株式会社
独自の配向技術を用いて高い熱伝導率と柔軟性を両立
デクセリアルズ株式会社(本社:栃木県下野市、代表取締役社長:新家由久、以下 当社)は、高い熱伝導率と柔軟性を両立した熱伝導シート シリコーンタイプ「ZX11N」を製品化し、販売を開始したことをお知らせします。本製品は、長期信頼性に優れ、長期間の使用でも劣化や性能低下が少ないため、5G通信基地局やデータセンター、自動車の自動運転の情報処理を担うICチップの放熱用途に適しています。
近年、5G通信の実用化などによって、通信基地局やデータセンターが処理する通信の量は飛躍的に増加しています。また、エレクトロニクス機器や自動車も高機能化および高性能化が進んでおり、これらのICチップが処理する情報量は増加しています。大量の情報処理に対応するため、ICチップは動作周波数を高めてコア数を増やすことで処理能力を向上させていますが、半導体であるICチップは自身の抵抗を持つため動作量に応じて熱が発生し、その熱対策が重要な課題となっています。
熱伝導シートは発熱するICチップと放熱をおこなうヒートシンクなどの間を埋めて密着させることで、熱を効率的に逃がすための製品です。そのため、熱伝導シートには高い熱伝導率と密着・段差吸収のための柔軟性が求められますが、高い熱伝導率を持つ材料(フィラー)を多く使用するとシート全体が固くなるため、一般的に熱伝導率と柔軟性はトレードオフの関係にあります。
このたび当社が新たに開発した熱伝導シート シリコーンタイプ「ZX11N」は、上記の課題を解決し、11W/m・Kの高い熱伝導率と柔軟性を両立した製品です。本製品は当社が熱伝導シート 炭素繊維タイプで培った独自の配向技術を用いることで、向きによって熱伝導率が異なる窒化ホウ素フィラーを整列させて配置し、熱伝導シートとして高い熱伝導率を実現しました。また、使用するフィラーの量も少なくすることができるため、柔軟性も兼ね備えています。
さらに、窒化ホウ素フィラーは長期的に安定かつ、絶縁特性を有するため、熱伝導シート全体として高い信頼性と絶縁特性を保持します。社会インフラとして安定した動作が求められる通信基地局やデータセンターのICチップ、安全性の観点から長期信頼性が求められる自動車の自動運転の情報処理を担うICチップの放熱用途などに積極的に提案をすすめてまいります。
本製品の詳細
■製品名:熱伝導シート シリコーンタイプ「ZX11N」
■特長
・独自の配向技術により高い熱伝導率と柔軟性を両立
当社が熱伝導シート 炭素繊維タイプで培った配向技術によって、向きによって熱伝導率が異なる窒化ホウ素フィラーを整列させて配置することより高い熱伝導率を実現。使用するフィラーの量を減らすことができるため、熱伝導率11W/m・Kと柔軟性(硬度)55(Shore OO、ASTM D2240)を両立。
・窒化ホウ素フィラー採用により高い信頼性を保持
長期的に安定な特性を持つ窒化ホウ素をフィラーとして用いることで、熱伝導シート全体として、長期間の使用でも劣化や性能低下が少なく、高い信頼性を保持。長期信頼性が求められる通信基地局やデータセンター、自動車などのICチップの放熱用途に好適。
・シート全体で高い絶縁特性を実現
基材のシリコーンおよびフィラーの窒化ホウ素の両方が絶縁特性を持つため、シート全体で絶縁破壊電圧7 AC KV/mm(ASTM D149)の高い絶縁特性を保持。ICチップ周辺の端子への接触に配慮せずに使用可能。
・環境基準に適合
当社が培った材料配合技術を活かして材料選定することで、欧州の環境規制であるRoHS指令に適合。製品全体としてハロゲンフリーも実現した環境に配慮した製品です。
当社は、本製品以外にも高熱伝導率を持つハイエンドの熱伝導シートとして炭素繊維タイプもラインアップしており、使用アプリケーションや部位にあわせた製品の提供が可能です。高速通信や自動運転などの情報処理を担うICチップの放熱用途に適した本製品のように、技術革新が進む領域に新たなソリューションを提供してまいります。
<デクセリアルズ株式会社について> https://www.dexerials.jp/
デクセリアルズ株式会社は、企業ビジョンとして「Value Matters 今までなかったものを。世界の価値になるものを。」を掲げ、スマートフォン、自動車領域等に機能性材料を提供するメーカーです。異方性導電膜(ACF)、光学弾性樹脂(SVR)、反射防止フィルム、表面実装型ヒューズ、工業用接着剤、両面・片面テープ等の電子部品、接合材料や光学材料等の製造、販売をグローバルで展開しています。
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