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(2022/4/18)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:三菱重工業株式会社
三菱パワーヨーロッパ、先進的な燃料転換ソリューションでクリーン・エネルギーを実現へ
◆ オクセンフルト工場では2022~23年の製糖プロセス期間で石炭による熱電併給を終了、以後天然ガスに転換
◆ 天然ガスでCO2排出量を削減、ネットゼロ目標実現に向けた過渡期技術として採用
◆ 将来は100%水素への転換が可能な技術につなげる
三菱重工グループの欧州現地法人である三菱パワーヨーロッパ(Mitsubishi Power Europe GmbH)は、欧州の製糖最大手でドイツのマンハイム(Mannheim)に本拠を置くジュートツッカー社(Südzucker AG)と、同社グループで最大かつ最重要な製糖拠点の一つであるオクセンフルト工場(Ochsenfurt sugar factory)のボイラー燃料を石炭から天然ガスへ転換する工事の契約を締結しました。2023年度の改修工事完了を予定しています。燃料転換を柱とする一連の近代化により、砂糖製造時の炭素排出量が削減されるとともに、将来に向けてはCO2ネットゼロ目標への移行期間の技術として活用することで、100%の水素燃料に転換できる道も開かれることとなります。
オクセンフルト工場のボイラー設備改修プロジェクトでは、三菱重工業の実績のあるバーナー技術、関連周辺機器、制御技術ならびに標準化技術により、優れた最新機器を設置します。
砂糖の生産は、エネルギー集約型で、電力会社並みの熱を必要とします。製糖工程に使う熱は、主に蒸気として供給。2022年から2023年にかけての製糖プロセス期間中は石炭を用いて供給され、これが石炭による最後の熱供給となります。
三菱重工の先進的な燃料転換技術を活用することで、より効率的で環境に優しい製糖が可能となります。当社の業界トップクラスのバーナー技術と周辺機器により、ドイツ連邦排出規制法(Federal Immission Control Act.)に基づく現在の有効規制値を大幅に下回る排出規制値を達成することができます。また、コスト・環境負担を伴う石炭の輸送も今回の燃料転換により削減可能となります。将来性にも優れたこの技術は、既存の設備に最小限の変更・改修を加えるだけで、将来安価な水素燃料が調達できるようになった際には水素100%専焼への転換も可能とします。この革新的なコンセプトのもう一つの成果は、需要側の多様な要求に合わせて熱電併給設備の運転を柔軟に調整することができ、生産の信頼性を高めることができることです。
オクセンフルト工場は、マイン(Main)川沿いのブドウ畑に囲まれており、1952年に完成したものです。年間生産能力は最大32万トンでドイツ最大級の製糖能力を誇り、市場への供給に大きく貢献しています。
三菱パワーヨーロッパのサービス販売部門の統括責任者であるAndreas Ruppは次のように述べています。「このプロジェクトは、欧州の主要な製糖会社と提携し、持続可能な熱電併給を実現する絶好の機会です。将来的にネットゼロを達成するための移行期間の技術として天然ガスを使用することで、オクセンフルト工場の熱電併給設備運転時のCO2排出量を削減します。過去1年間、我々は低炭素へのエナジートランジションを加速するために、この地域のいくつかの主要な公益事業体や産業界のプレーヤーと積極的に関係を築いてきました。多様な燃料への対応や燃料転換の技術で古い熱電併給設備を近代化することは、エナジートランジションの実現に向けた実用的かつ重要なステップです」。
ジュートツッカー社でオクセンフルト工場マネージャーを務めるMatthias Schüttenhelm氏は次のように述べています。「ジュートツッカー社では、持続可能性の追求と資源の責任ある利用に向けた取り組みを進めています。製糖工程での温室効果ガス排出量を削減するために、エネルギー効率のさらなる向上と燃料転換を図っています。燃料転換ソリューションにおける三菱パワーの最先端の技術を活用することにより、当社は地球、人類、栄養に向けた持続可能性に係る目標を達成するための重要な一歩を踏み出しています」。
三菱重工は、三菱パワーが目指すカーボンフリー社会実現のビジョンやグループの 「MISSION NET ZERO」の2040年目標にも合致する今回の画期的なプロジェクトの成功に全力を注ぎ、脱炭素化の加速ならびに水素の可能性追求を通じてエナジートランジションを前進させていきます。
■三菱重工業株式会社
ウェブサイト:https://www.mhi.com/jp/
オンラインマガジン:「SPECTRA」(日本語):https://spectra.mhi.com/jp
公式Twitter:@MHI_GroupJP
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