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(2023/6/20)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:浜松ホトニクス株式会社
レーザ金属加工の生産効率向上
世界最高の耐光性能を持つ空間光位相変調器を開発
12月1日より販売開始
当社は、独自の熱設計技術を応用し放熱性能を高めることで、耐光性能を世界最高となる700Wと従来製品の約3.5倍まで高めた空間光位相変調器(Liquid Crystal On Silicon - Spatial Light Modulator、以下LCOS-SLM)「X15213-03CL」を新たに開発しました。
本製品は、レーザの照射パターンを自由に制御することができるレーザ金属加工向けの光学部品です。金属粉をレーザで焼き固めて航空機部品や輸送機器部品などを成型する金属3Dプリンティングや、レーザによる金属溶接・切断などに応用することで、生産効率を高めることができると期待できます。
12月1日(金)より、国内外の金属3Dプリンタメーカーやレーザ加工機メーカーに向けて本製品の販売を開始します。
また、本製品を6月27日(火)から30日(金)まで独バイエルン州ミュンヘンで開催されるレーザやレーザシステム、光学系の世界最大級の専門展「LASER World of PHOTONICS 2023」に出展します。
<製品の概要>
LCOS-SLMとは、レーザの照射パターンを自由に制御できる光学部品です。液晶の傾きを制御することで入射光の通り道の長さを変えてレーザの位相に差を生じさせることにより、照射パターンを多彩に変化させることができます。
当社は、耐光性能200WのLCOS-SLMをすでに開発、製造、販売していますが、市場からは、金属加工への応用に向け、さらなる耐光性能の向上が求められていました。
通常、LCOS-SLMは、金属加工に用いる高出力のレーザを入射すると液晶層の温度が上昇し、性能が低下します。このため、耐光性能を高めるには、放熱性能を向上させることで液晶層の温度上昇を抑制する必要があります。
今回、カバーガラスに従来材料よりも熱伝導率が約30倍高いサファイアを採用することで、液晶層の熱をカバーガラスに伝えやすくしました。さらに、LCOS-SLMのパッケージ内部に熱伝導率の高い充填剤を封入するとともに内部構造を最適化することで、カバーガラスの放熱効率を高めています。この結果、LCOS-SLMの液晶層の温度上昇を抑制し、耐光性能を世界最高となる700Wまで高めることに成功しました。
本製品をレーザ金属加工装置に組み込み、レーザを分岐させ多点同時加工を実現することで、生産効率を高めることができると期待されます。航空機部品や輸送機器部品を成型する金属3Dプリンティングや、複雑な形状の金属部材を溶接・切断するためのレーザ加工機など、加工に時間がかかる用途での大幅なタクトタイム向上が見込まれます。
今後、本製品を拡販するとともに、市場の要求に対応した製品を開発していきます。
●発売日:2023年12月1日(金)
●製品価格(税込):LCOS-SLM 「X15213-03CL」 3,300,000円
●販売目標台数:初年度10台/年、3年後100台/年
この件に関するお問い合わせ先
■報道関係の方 浜松ホトニクス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 野末迪隆
〒430-8587 浜松市中区砂山町325-6 日本生命浜松駅前ビル
TEL053-452-2141 FAX053-456-7888 E-mail: nozue-m@hq.hpk.co.jp
時間外は、携帯電話080-8262-0374へお願いします
■一般の方 浜松ホトニクス株式会社
レーザ事業推進部営業推進部営業推進グループ 市川智崇
〒434-8601 浜松市浜北区平口5000番地
TEL053-586-7111 FAX053-586-6180 E-mail: tomotaka.ichikawa@hpk.co.jp
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