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(2017/10/11)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会
水と衛生支援の拡大が急務
【2017年10月6日 ジュネーブ、ダッカ(バングラデシュ) 発】
ユニセフ (国連児童基金) ・バングラデシュ事務所の保健部門チーフであるマヤ・バンデナント(Maya Vandenant)は、スイス・ジュネーブのパレ・デ・ナシオンでの記者会見で、現在の情勢について以下の通り説明しました。
* * *
人々は疲労し、子どもたちの病気にかかるリスクは高まっています。急性水様性下痢症やコレラ発生のリスクは深刻です。私たちは非常に懸念しており、保健分野の緊急支援を開始しています。
キャンプの拡張計画が進まず、良い衛生・排水環境を保障できる公共施設もありません。雨が降った後には、トイレを含め、キャンプ全体が水浸しになります。また、キャンプ内の人口密度が高く、これらの原因により病気の発生・伝染リスクが高まっているのです。
■ユニセフの支援活動について
ユニセフは、急性水様性下痢症やコレラを含む病気の発生を防ぐための支援計画を発表しました。これは、予防と治療双方に焦点を当てたものです。緊急事態下に置かれた子どもたちは、下痢症になるリスクが非常に高くなっています。ユニセフは水と衛生分野の支援を拡大するよう取り組んでいますが、大きな課題に直面しています。
ユニセフは、以下の課題に重点的に取り組みます。
居住地における水と衛生環境の改善
コレラ予防イニシアティブへの参加
命を守るための意識向上の取り組みと予防のための情報伝達
■水と衛生支援の拡大
ユニセフは、安全な水、基本的な衛生環境を即時に提供し、コミュニティが衛生習慣の実践に向けて取り組むことに焦点を当てて活動しています。
ユニセフは、スフィア・スタンダード(人道支援の現場で支援者が守るべき基準)に従い、ロヒンギャ難民の支援対象者に安全な水を十分に提供できるよう、休むことなく活動しています。掘り抜き井戸に加え、即時の解決策がない場所では水タンクを積んだトラックによる給水所の設置に取り組んでいます。これには、水質管理の常時実施も含まれます。脆弱性や病気のリスク評価に基づき優先度が決められます。
ユニセフは、以下の早急な実施に向けて取り組んでいます。
2,625カ所の新しい給水所を設置
15,750基の新しいトイレを設置
21,000件の手洗い設備や用具の設置、配布
保健所での安全な水の提供
コミュニティの保健センターでのトイレの消毒による感染制御
衛生促進活動を展開し、安全な水を家庭で管理する方法や、急性水様性下痢症など水に起因する病気を予防するための情報を発信
■コレラ予防イニシアティブ
ユニセフは、WHO(世界保健機関)やICDDRB (International Center for Diarrhoeal Disease Research Bangladesh)などのパートナー団体とともに、特に保健センターでの安全な水と衛生環境へのアクセスの早急な拡大や、各家庭に対する、水を管理するための情報や資源の提供に向けて取り組んでいます。
10月7日までに90万回分のワクチンがバングラデシュに届けられ、1歳以上の子ども全てを対象とした経口コレラ予防接種キャンペーンを10月10日より開始する予定です。
ユニセフが支援する3カ所の保健センターでは、コレラの感染が疑われる患者への早期検査や専門治療施設への効率的な照会、下痢症治療のための経口補水塩(ORS)の備蓄が行われています。経口補水塩は支援物資の受け渡しをする主要地点まで届けられ、それを必要とする人々に効率的に届けられるようにしています。また、仮設の居住地にはユニセフの支援する保健キャンプが設置され、そのネットワークの強化を図っています。さらに、栄養センターのスタッフは検査を行い、コレラに感染した疑いのある子どもを報告しています。
私たちは、新たに到着した人々、居住地の拡張部分をはじめ、以前から避難している人々、受入国の人々に向けて支援を行います。
■命を守るための人々の意識向上への取り組み
命を守るための、予防や支援の情報をマスメディアを通じて発信します。宗教指導者、ボランティアや若者たちは、コレラ感染をどのように予防し、感染者を見つけ出すか、またどこで治療を受けられるかといった意識向上のキャンペーンをサポートします。
「母親モデル」プログラムは、命を守るための主要なメッセージをコミュニティに届けることを目標に設定されました。モデルとなる20人の母親が研修を受け、現在、ユニセフの情報・フィードバックセンター(IFCs)の支援員として、仮設居住地で働いています。これらのコミュニティを基盤とする働き手によって、経口コレラ予防接種プログラム、急性水様性下痢症などの病気、その他コミュニティ主導キャンペーンについて周知が図られています。2カ所設置された情報・フィードバックセンター(IFCs)では、支援の提供場所やコミュニティに関する情報を発信し、モデル行動を提示しています。また、居住地域のニーズや関心を把握し行動に移せるよう、コミュニティとの協議や、会合も実施しています。
私たちは、リスクに直面しているコミュニティへの支援をさらに届けるため、情報・フィードバックセンターを拡充すべく活動を行っています。
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■主要データ
2017年8月25日以来、新たに515,000人のロヒンギャの人々がバングラデシュ・コックスバザールに到着した。
新たに到着した人々のうち225,000人は暫定的な仮設住居に住み、計画性の欠如から、周囲には水と衛生の設備が非常に限定的にしか存在しない。
新たに到着した人々の6割は子どもで、3割は5歳未満である。
先週、下痢症が5,011 件報告された。
拡張した既存居住地と新しい居住地の水と衛生環境を改善するため、8月25日以来、300基以上の掘り抜き井戸と3,000基以上のトイレが建設された。
難民の中には深刻な栄養不良に陥っている子どもがおり、急性水様性下痢症とコレラの発生リスクが高まっている。
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■本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したもの
です。本信の原文は、 https://www.unicef.org/media/media_101029.html からご覧いただけま
す。
■本信に関連する画像・映像は、 https://weshare.unicef.org/Package/2AMZIFIO0F79
よりダウンロードいただけます。
■ 画像・映像素材のお貸し出しについて
ご使用に当たっては下記の事項をご確認・遵守いただきますよう、お願いいたします。
・ユニセフの支援活動やその背景となる状況の説明としての使用
・画像・映像の編集・加工・トリミングは禁止
・提供元の記載>提供:(公財)日本ユニセフ協会
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危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動
を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。
報道関係の皆様におかれましては、『ロヒンギャ難民緊急募金』の告知にご協力いただけ
ますよう、お願いいたします。
<ロヒンギャ難民 緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行)募金口座 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「ロヒンギャ」と明記願います。 *送金手数料は免除されます。
※公式ホームページでは、インターネットからの募金を受け付けています。
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/rohingya/
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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