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TPP11活用のための世界初の無料ウェブサービス「Trade Compass TPP」を6月4日より提供開始

(2018/6/4)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:デロイト トーマツ グループ

TPP11活用のための世界初の無料ウェブサービス「Trade Compass TPP」を6月4日より提供開始

自動車、電機、繊維、化学、鉄鋼、食品、医薬品、流通など様々な業界の大企業、中小企業がTPP11の特恵関税を活用できるよう、ウェブベースの支援ツールを本日より提供

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(本社:東京都千代田区 代表執行役社長:宋 修永 以下、DTC)は、TPP11(包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定)の特恵関税の活用を支援する無料のウェブサービス「Trade Compass TPP」(https://www.tpp-deloitte-tradecompass.com)を、6月4日より提供します。


「Trade Compass TPP」では、TPP11の特恵税率・原産地規則の検索から、関税削減額の試算、原産性の判定、原産地証明書の作成まで、TPP11を活用した場合のメリットの確認や、これを活用するための手続きをウェブサイト上で行うことができます。

サービスは日本語・英語の2か国語に対応しております。また、登録利用料は無料で、メールアドレスによりユーザー登録が可能です。

加えて、TPP11以外にも参加国間で適用できるFTA(自由貿易協定)について、PDFもしくはExcelのデータにて協定文、特恵税率及び原産地規則の情報を提供しています。

これまでDTCでは、経済産業省事業「TPP原産地証明制度普及・啓発事業」を受託し、TPPの特恵関税制度を活用するためのウェブシステムの開発・運用を、2016年3月から2018年3月まで行ってきました。このウェブシステムの開発・運用での知見を活用し、「Trade Compass TPP」のサービスを提供します。

【Trade Compass TPP(トレードコンパスTPP)の仕様】
■対象国:TPP11参加国である11か国
(日本、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール及びベトナム)
■対象FTA:TPP11、日ベトナムEPA及びオーストラリア・ペルーFTAなど32のFTA(TPP11以外は協定文、特恵税率及び原産地規則の情報提供のみ)
■適用言語:日本語及び英語
■主要機能:
1.TPP特恵税率・原産地規則検索
輸出する物品に対するTPP11の特恵税率と、これを利用するための条件である原産地規則について検索(図1)
2.関税削減額試算
TPP11の特恵税率を適用した場合、これを適用しない場合(MFN税率を適用)と比べ、どの程度関税支払額を削減できるか試算
3.原産性判定
輸出する物品にTPP11の特恵税率が適用可能か、原産地規則に沿って判定
4.原産地証明書作成
TPP11の特恵税率を適用するために必要な書類である「原産地証明書」を、ウェブ上で作成(図2)
■登録方法:Trade Compass TPPのウェブサイト上でのメールアドレスによる利用者登録
■登録利用料:無料
■対応ブラウザ:最新版のGoogle Chrome、Internet Explorer
■URL:https://www.tpp-deloitte-tradecompass.com

関税の事業インパクトについては、「関税3%は法人税30%に相当する(注1)」と言われ、数パーセントの差であっても、企業の最終利益を大きく左右します。企業は、TPP11などFTAの特恵税率を活用することにより、関税支払額を引き下げ、利益を創出することができます。

このように、FTAなど通商ルールの対応の巧拙は、企業の競争力・収益性に甚大な影響をもたらす一方、FTAの利用状況は大企業で利用率が6割、中小企業では4割程度に留まり(注2)、さらなるFTAの活用が求められています。

DTCは、今回無償で提供を開始する「Trade Compass TPP」を通じてTPP11利活用のメリットを実感いただき、FTAの活用が進展することを支援してまいります。

なお、DTCでは、通商課題解決支援サービス「Trade Compass(R)」を有料で提供しています。

「Trade Compass(R)」では、アジア、北米、欧州など約50か国(注3)間で締結されたFTAを対象に、MFN税率(FTAを適用しない場合に適用される、ベースとなる関税率)や、適用可能なFTA、特恵税率(現在及び将来税率)、原産地規則などを検索することができます。また、これらFTAを活用した場合の関税削減額の試算や、最適調達ルートの分析、複数国間での関税分類コード(HSコード)の比較、貿易額の推移についても分析する機能を搭載しています。TPPに限らない、幅広いFTA活用を検討される方にとって「Trade Compass(R)」はより便利なサービスとなっています。

「Trade Compass(R)」のサービスの詳細については、以下URLよりご確認下さい。
www.deloitte.com/jp/compass

※ TPP11について特恵税率・原産地規則検索から原産性判定、原産地証明書作成まで一貫して提供する無料ウェブサービスとして世界初(2018年6月4日現在 デロイト トーマツ コンサルティング調べ)

――――――――――――――――――

(注1)関税が売上原価に課される一方、法人税が税引前利益に対して課されることから、売上原価と税引前利益が10倍違う場合、関税率3%での関税額は、法人税率30%での法人税額に相当すると言えます。
(注2)JETRO「2016 年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査(2017年3月)」
(注3)日本、ASEAN諸国、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、メキシコ、EU加盟国、スイス、チリ、ペルーの50か国(2018年6月現在)


(図1)Trade Compass TPP トップページ




(図2)「TPP特恵税率・原産地規則検索」のイメージ




(図3)「原産地証明書」の出力イメージ



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