Arm、高性能モバイルデバイス向けの最新プロセッサIPスイートを発表

小画面から大画面まで、あらゆるモバイルデバイスで、かつてないユーザー体験を提供


英Arm（本社：英国ケンブリッジ、日本法人：神奈川県横浜市、以下Arm）は、高性能モバイルデバイス向けの最新プロセッサIP（半導体設計資産）スイートとして、CPU「Arm(R) Cortex(R)-A76」、GPU「Arm(R) Mali™-G76」、およびビデオプロセッサ「Arm(R) Mali™-V76」を発表しました。これらのIPにより、生産性の向上や、ゲーム、拡張現実（AR）/仮想現実（VR）、人工知能（AI）/機械学習（ML）における処理性能の向上を実現するとともに、UHD（Ultra HD）の視聴体験を、より表現力豊かでかつてない水準へと高めることを可能にします。

発表の概要：


Arm Cortex-A76 CPU：新しいマイクロアーキテクチャにより、前年比で35%のパフォーマンス向上を実現し、生産性を向上
Arm Mali-G76 GPU：前世代比で効率性とパフォーマンスが30%向上、ハイエンドゲームや機械学習の処理に対応
Arm Mali-V76 VPU：より多くのデバイスにおいてUHD 8Kの視聴体験を実現


過去5年を振り返ると、スマートフォンのCPUパフォーマンスは年率で平均20%以上向上しており、しかもバッテリー駆動時間は犠牲になっていません。しかし、同じことがラップトップに当てはまるわけではありません。ここ数年は、減速気味のムーアの法則に追いつくことも難しく、パフォーマンスの年間成長率は平均1桁台にとどまり、バッテリー駆動時間の大幅な延長にも失敗しています。

Qualcomm社によるArmベースのSoCが、初の常時接続型PC製品に搭載されたこともあり、Armによるスマートフォンのパフォーマンス効率の急速かつ大規模な向上は、WindowsラップトップPCのエコシステムからも注目されることになりました。20時間超というかつてないバッテリー駆動時間でArmベースのラップトップPCはすでに十分な活躍を見せており、OSとアプリケーションの継続的な最適化によってパフォーマンスを着実に向上させています。

しかし、Armベースの第1世代ラップトップは、急ピッチなデバイス・パフォーマンスの年間成長の第一歩にすぎません。Armはこのたび、コンピューティングおよびマルチメディアIPを含む、高性能モバイル向けクライアント・ソリューションの最新スイートを発表しました。これらの製品は、スマートフォンにおけるイノベーションの機会を拡大するのみならず、CPUの設計を通じ、パフォーマンスを前年比で飛躍的に向上させるもので、これによりラップトップPCでのパフォーマンスの溝は、取るに足らない問題となります。

Armの2019年向けの新たなクライアントIPプラットフォーム・ソリューションは、生産性の向上、夢中になれるAR/VRやゲーム、AI/ML、UHD 8Kの視聴体験を、より多くのデバイスにもたらす可能性を持っており、Armのエコシステム内では、この5年以上なかったほどの期待をもたらしています。このプレミアムIPのスイートは、ArmのProject Trilliumプラットフォームを完全に補完するものであり、エッジ側での機械学習とAIの使用をこれまで以上に最適化します。同プラットフォームの構成要素は、以下の通りです。

Cortex-A76：ラップトップクラスのパフォーマンスへの道のりをサポート
新製品のArm Cortex-A76 CPUはDynamIQテクノロジーをベースとしており、ラップトップクラスのパフォーマンスを発揮しつつ、スマートフォンの電力効率を維持します。現在すでに、ArmベースのWindows10 PCが市場に出荷されており、20時間以上ものバッテリー駆動時間や、LTE常時接続PC、信頼できるWindowsアプリのエコシステムを実現しています。Cortex-A76 CPUは、こうした機運を受けて開発されたもので、対前年比で35%のパフォーマンス向上、40%の効率性向上を達成し、信頼性の高いアーキテクチャによって消費者に選択肢と柔軟性をもたらします。

世代ごとの向上を達成する唯一のコンピューティングアーキテクチャとして、Armがパフォーマンスを高め続けると同時に、ますます効率性を上げていることは注目に値します。

また、Cortex-A76は、エッジ側に4倍ものAI/ML演算性能を提供でき、PCやスマートフォンの優れた応答性とセキュリティ体験を実現します。こうした高水準のパフォーマンス、電力効率、柔軟性により、消費者の最新PCとの関わり方は一変します。ユーザーはより強力なパワーを得て、自分のやりたいことを、やりたい場所で、やりたい時にいつでも行えるようになります。

Cortex-A76の詳細については、以下のウェブサイト（英語）をご参照ください。
https://community.arm.com/processors/b/blog/posts/cortex-a76-laptop-class-performance-with-mobile-efficiency

Mali-G76：ゲームに要求される高い性能、クロスプラットフォームのユーザー体験
ゲームの市場規模は2018年に1,379億米ドルに達する見込み(*)で、世界トップクラスの売り上げを誇る市場であり、ハイエンドゲームを外出先で楽しむという欲求を満たすため、多くの消費者がより高いグラフィック性能を求めています。Mali-G76は、効率性が30%、面積あたりのグラフィック性能も30%向上し、開発者と消費者のニーズに応えます。新世代への進化によって、開発者にさらなるパフォーマンスの余力を提供し、モバイルアプリのエコシステムでは、より高品質なゲームタイトルを開発できるようになり、そして、拡張現実と仮想現実を私たちの日常生活に取り入れた、より高性能な最新アプリといったメリットを消費者に提供します。
* 出典: https://newzoo.com/insights/articles/global-games-market-reaches-137-9-billion-in-2018-mobile-games-take-half/

Mali-G76の詳細については、以下のウェブサイト（英語）をご参照ください。
https://community.arm.com/graphics/b/blog/posts/mali-g76-taking-high-end-graphics-to-the-next-level

Mali-V76：夢中になれる究極のUHD体験を実現
世界がUHD 8Kコンテンツへと向かう中、ArmのIPも例外ではなく、モバイル機器でのエンコード/デコードに対応したコンテンツのサポートに取り組んでいます。Mali-V76は、最大60fpsの8Kデコードに対応するとともに、60fpsの4画面4Kストリーミングにも対応しています。これにより、映画などの4Kコンテンツを4画面で同時再生したり、あるいはビデオ会議をしながら録画したり、4つのゲームを4Kで視聴することも可能です。さらに、解像度は抑えられますがフルHDでは最大16画面のストリーミングを同時実行でき、中国市場などで極めて人気の高い使用事例として、4×4のビデオウォールを作成することができます。

Mali-V76の詳細については、以下のウェブサイト（英語）をご参照ください。
https://community.arm.com/graphics/b/blog/posts/mali-v76-enabling-efficient-8k60-content

モビリティとは、人々に自由を提供するテクノロジーです。それは、ケーブルからの自由、柔軟な働き方の自由、1日使ってもモバイル機器を充電しなくてすむ自由、また、5G革命に備えて、好みの接続形態を選択できる自由を意味します。

Armと強力なパートナー・エコシステムは現在、モバイルのあり方を再定義することを試みており、小画面から大画面までのあらゆるモバイルデバイスを対象に、イノベーションのあり方に変化をもたらしています。今回の最新IPスイートの提供により、それぞれOSの異なる携帯電話、タブレット、PCが、5Gを通じて完全にシームレスに、完全に接続する世界を通じ、人々のライフスタイルや仕事、遊び、学びのあり方を一変させることを目指しています。

Armについて
Armのテクノロジーは、コンピューティングとコネクティビティの革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れた高度なプロセッサ設計は、1,250億個以上のチップを通してインテリジェントなコンピューティングを実現してきました。Armのテクノロジーは各種センサーからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、さまざまな製品をセキュアにサポートしており、世界人口の70%以上に使用されています。さらに、このテクノロジーにIoTソフトウェアやデバイス管理プラットフォームを組み合わせ、顧客がコネクテッドデバイスからビジネス価値を生み出すことを可能にしています。Armは現在1,000社以上のテクノロジーパートナーとともに、チップからクラウドまで、演算が行われるあらゆる分野における設計、セキュリティ、管理を支える技術の最先端を担っています。

全ての情報は現状のまま提供されており、内容について表明および保証を行うものではありません。本資料は、内容を改変せず、出典を明記した上で自由に共有いただけます。ArmはArm Limited（またはその子会社）の登録商標です。その他のブランドあるいは製品名は全て、それぞれのホールダーの所有物です。(C) 1995-2018 Arm Group.

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情報提供元：PRTIMES
本リリースの掲載元：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000022759.html