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LGBT理解と個性の尊重を伝える、全米80万部超のベストセラー絵本、ついに邦訳発売!

(2018/11/1)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:株式会社 岩崎書店

LGBT理解と個性の尊重を伝える、全米80万部超のベストセラー絵本、ついに邦訳発売!

杉田水脈議員の「非生産性」発言に反論し、自身の同性婚を明かして話題になった、ロバート キャンベル氏が「読み終わった瞬間に誰かに贈り物をしたくなった」と絶賛! 日本語版にオビ文を寄せてくださいました!

株式会社岩崎書店(代表取締役:岩崎弘明、本社:東京都文京区)は、全米で話題のベストセラー絵本『にじいろのしあわせ ~マーロン・ブンドのあるいちにち~』(マーロン・ブンドとジル・トウィス・作/EGケラー・絵/服部理佳・訳)を、2018年12月8日に発売いたします。


近年、世界的にLGBTの人々への理解は進んできていますが、日本では、杉田水脈衆院議員が「LGBTの人たちには生産性がない」という主旨の寄稿(「新潮45」2018年8月号)をして以来、大きな議論が巻き起こり、LGBTへの関心は高まりました。一方、アメリカでは、キリスト教福音派を最大の支持母体とするトランプ政権が、LGBTの人たちへの差別的発言を行っており、とりわけ、敬虔な福音派信者として強硬な政策を推し進めるペンス副大統領には、リベラルな民主主義者から、多くの批判があがっています。


『にじいろのしあわせ ~マーロン・ブンドのあるいちにち~』表紙
そんな中、注目の本が登場しました。


『にじいろのしあわせ ~マーロン・ブンドのあるいちにち~』(原題“A Day in the Life of Marlon Bundo”)です。


◆マーロン・ブンドは、あることで有名になったウサギ、飼い主はペンス副大統領!
書名にある「マーロン・ブンド」とは、アメリカ副大統領のマイク・ペンス一家が飼っている雄ウサギのこと。ワシントンの公邸に実在します。

本書の主人公は、彼をモデルにしているのですが、実はこのマーロンくん、全米でその名を知られる有名なウサギなのです。


ペンス氏の妻と娘が作った絵本『Marlon Bundo’s A Day in the Life of the Vice President』
マーロンくんが、有名になったきっかけは、ペンス氏が副大統領就任のために、インディアナ州から首都ワシントンまで引っ越したときのこと。副大統領専用機「エアフォースツー」に初めてウサギが乗ったということで話題になりました。
その後、副大統領公邸で暮らすマーロンくんの日常を、ペンス氏の娘がインスタグラムに載せるや、たちまちフォロワーが3万人超の大人気に。
そこで、このウサギを主人公にした絵本にすることを思い立ち、ペンス氏の娘が文章を書き、妻がイラストを描くことになったのです。

その絵本とは、ウサギの視点から副大統領の日常を描いた“Marlon Bundo’s A Day in the Life of the Vice President”(副大統領と暮らすマーロン・ブンドのある一日/未邦訳)です。

◆ニュース番組がパロディ版を企画
ところが、この企画を知った、政治風刺で知られる人気コメディアン、ジョン・オリバー氏が、ペンス家の絵本に対抗するパロディ版を作ることを思いつき、彼が毎週出演するHBO局の人気番組「Last Week Tonight」のスタッフと共同でプロジェクトを立ち上げ。ペンス家の絵本発売の前日に、Amazonと出版元のクロニクルブックスのウェブサイトで発売すると発表したのです。
オリバー氏は、発売後すぐに、全米放送の人気番組「Late Night with Seth Meyes」に出演し、「まだ発売2日なのに、18万部販売した。現在品切れとなっているが、すぐに増刷する」と売行きの好調さをアピール。さらに、「この利益を、エイズ対策活動、LGBTが原因で自殺を図る若者をサポートする団体等に100%寄付する!」と面白おかしく説明して番組収録会場を沸かし、全米の注目を集めました。

参考動画1. John Oliver Reveals Gay Bunny Tale 'Marlon Bundo' Has Sold Out | THR News
https://www.youtube.com/watch?v=886efNDwYNE&authuser=0
参考動画2. John Oliver on His Children's Book About VP Pence’s Gay Bunny, Marlon Bundo | NBC
https://www.youtube.com/watch?v=M5mFxEFxWrM


◆パロディ版絵本のストーリーと、そこに描かれた内容とは

ウサギのマーロンくんは、同じく雄ウサギのウェズリーくんに出会って…。

アメリカ副大統領の家で暮らす、ウサギのマーロンくんは、ひとりぼっちで退屈な毎日を過ごしています。


そんなある日、ウサギのウェスリーくんに出会ってから、世界がガラリと一変します。

ぴょん ぴょん ぴょん。
一緒にお屋敷を跳ね回うちに、お互いがかけがえのない存在であることに気づいたふたりは、ずっと一緒にいるために結婚しようと思いました。

白髪のカメムシは、まさにマイク・ペンス氏そのもの!?
しかし、そこに偉そうなカメムシがきて反対します。


「結婚なんて許さんぞ!」
「オスのウサギは、メスのウサギと結婚するものだ」

ふたりは戸惑いますが、友人に励まされ、祝福の中で、めでたく結婚式を挙げたのでした。

というストーリー。
ウサギのマーロンくんを引き合いに、同性婚に反対するペンス副大統領を風刺する内容になっているのです。

◆全米80万部超のベストセラーになった3つの理由
テレビ番組主導の企画とプロモーションにより、大きな注目を集めた本書は、2018年3月に発売後、わずか8か月で80万部超のベストセラーになりました。絵本としては、異例のスピード大増刷となったのには、理由があります。
まず、本書が現役の副大統領ならびに現トランプ政権のLGBT政策を鋭く風刺した「パロディ」であったこと。
次に、ジョン・オリバー氏がテレビ番組で大々的に紹介し、放送中にAmazonでの発売をスタートしたこと。
さらに、その放送日かつ発売日を、ペンス家の「元ネタ」絵本の発売前日にぶつけたこと。

ランキングもふるっています。「ニューヨーク・タイムス」の児童書ベスト・ランキングでは、今年3月の発売から8月までの6か月間、1位をキープ(7月のみ2位)! またAmazonでは、児童書総合で常に1位または上位に入り、児童書の「結婚・離婚カテゴリー」では、10月も1位になるなど、話題書であり続けています。
一方、元ネタのペンス家の絵本は、当初こそ話題になり、児童書総合の上位に入りましたが、その後は低迷しています。


「ふつうとちがうことは、いけないことだ」というカメムシ
◆絵本としても成功したもう1つの理由
本書がベストセラーになった理由は、もう一つあります。

それは、LGBTを題材にしつつ、友情や個性の尊重、人それぞれの幸福といった「普遍的なテーマ」を描いた作品に仕上がっていることです。


なかまたちの祝福を受けて結婚式をあげるふたり
「普通と違うことは、いけないことだ」と言われて戸惑うマーロンくんに、仲間たちはフツウと違う自分のアレコレを次々カミングアウトして、「普通と違うことは、いけないことなんかじゃない。素敵なことよ」と励まします。


それぞれの個性を尊重しあう大切さ、枠にあてはめることの無意味さ、友だちを応援する優しさを伝えています。

声高にではなく、おだやかなトーンで主旨を伝える本書は、やわらかなタッチの動物たちの絵と相まって、子どもにもわかるかたちで、大人にも読みごたえある絵本として成功しています。

◆幸福の形は人それぞれ 邦題にこめられた願い
日本語タイトル「にじいろのしあわせ」は、訳者の服部理佳さんの考案によるもの。
周知のとおり、「にじいろ」はLGBTや多様性のシンボルです。だれもが幸福になる権利を持っていて、その形はさまざまであっていい。そんな思いがこめられています。

家庭で、学校で、はたまた職場で、大切な人と一緒に、この絵本を読んでみてください。
すぐには理解できないかもしれない。けれど、こういう幸せのかたちもあるよね、と話し合うきっかけになることでしょう。個性や違いを認めない発言が、権力者から臆面もなく飛び出す今だからこそ、手に取っていただきたい絵本です。


訳者解説より  いろんな色の――にじいろのしあわせがあっていい

アメリカ副大統領マイク・ペンス氏は、同性婚やLGBT政策・権利拡大に反対姿勢を示していますが、この物語はアメリカ現政権の時代に逆行したスタンスをシニカルに描き、批判しているのです。と同時に、自由な恋愛の形、個性を尊重しあうことの大切さ、価値観を押し付けることの愚かさ、友だちを応援する優しさなど、だいじなことをたくさん、子どもたち、そして大人たちにも教えてくれる絵本でもあります。虹にさまざまな色があるように、幸せの形もひとそれぞれ。いろんな色の――にじいろのしあわせが、あっていい。そんなあたたかいメッセージが込められた作品です。
翻訳者 服部理佳


ロバート キャンベルさんより  推薦コメント

草のいい匂いがして、心もピョンピョン飛び跳ねる “フツウ”の恋の物語。
読み終わった瞬間に誰かに贈り物をしたくなったな。やったね、マーロン君!
ロバート キャンベル(日本文学研究者・東京大学名誉教授)



本書のポイント

・アメリカ副大統領マイク・ペンス一家が飼っているウサギが主人公
・アメリカで80万部超のベストセラー
・ペンス副大統領、トランプ政権のLGBT政策を風刺する内容
・LGBT理解、人それぞれの幸福と個性の尊重を伝える絵本
・ロバート キャンベル氏が推薦、オビ文を寄稿


『にじいろのしあわせ ~マーロン・ブンドのあるいちにち~』表紙

◆書籍情報
書名:『にじいろのしあわせ ~マーロン・ブンドのあるいちにち~』

作者:マーロン・ブンドとジル・トウィス
画家:EGケラー
訳者:服部理佳
定価:本体1,400円+税
判型:A4変型判/34頁/ハードカバー
ISBN:978-4-265-85138-6
対象年齢:小学校低学年~一般
発売日:2018年12月8日
◎岩崎書店HP https://bit.ly/2qdqj9y
◎Amazon https://amzn.to/2CG25ME


◆作者紹介
作者:マーロン・ブンドとジル・トウィス

インディアナ州からワシントンD.C.に引っ越してきた、ゆかいなウサギ。アメリカ合衆国副大統領のマイク・ペンス一家に飼われている。庭をはねまわり、野菜をモリモリ食べて、フラフープを楽しんでいる。(いっしょに絵本をつくったジルとEGケラーのことは聞かないで。恥ずかしがり屋のふたりは「紹介は、マーロンと翻訳者だけにして!」だって)

翻訳者:服部理佳(はっとり・りか)
横浜市出身。早稲田大学法学部卒業。法律事務所勤務。翻訳家田村義進に師事。訳書に『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ』(岩崎書店)、『セレクションI 片恋協奏曲』等セレクションシリーズ(ポプラ社)、『プリンセスブートキャンプ』(アルファポリス)、共訳書に『サヨナラの代わりに』(キノ・ブックス)、『美女と野獣 運命のとびら』(小学館ジュニア文庫)がある

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